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平成30年(2018年)8月5日(日) / 日医ニュース

「Society 5.0時代のヘルスケア」を基に活発に意見交換

「Society 5.0時代のヘルスケア」を基に活発に意見交換

「Society 5.0時代のヘルスケア」を基に活発に意見交換

 日本経済団体連合会(以下、経団連)・日医との意見交換会が7月10日、日医会館で開催された。
 今回の意見交換会は、本年3月に経団連が公表した「Society 5.0時代のヘルスケア」(以下、提言)の中で示した具体的な将来像について説明を受けるとともに、意見交換を行うことで、互いの認識の確認と今後の連携の可能性を探ることを目的として行われたものである。
 冒頭あいさつした横倉義武会長は、①"かかりつけ医"を中心とした「まちづくり」、医療政策をリードし続ける「組織づくり」、そして人材育成の視点に立った「人づくり」を今期の執行部の基本方針としている②かかりつけ医機能の定着を目指している―ことなど日医の活動方針を説明。「経団連とはこれまでにもさまざまな機会を通じて懇談の場を設けてきたが、本日は率直な意見交換をお願いしたい」と述べた。
 山西健一郎経団連未来産業・技術委員長(三菱電機特別顧問)は、「提言を具体化し、世界に発信することで国連の掲げるSDGs(持続可能な開発目標)の達成にも貢献していきたい」とするとともに、今回の会を契機として両団体の連携が更に深まることへの期待感を示した。
 引き続き、根本勝則経団連専務理事が、Society 5.0におけるヘルスケアの具体的な姿と、その実現のための具体的な取り組みを示したものだとして、提言の内容を概説した。
 Society 5.0は、経済的発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会のことであり、本提言の内容を実現することで、個人の健康寿命が伸び、人々が快適で活力に満ちた質の高い生活を送ることができるようになるとした。
 続いて二つの講演が行われた。
 桜田一洋理化学研究所医科学イノベーションハブ推進プログラム副PDは、個人が生まれてから亡くなるまでの健康データ等の情報を分散処理して収集し、セキュリティを担保した上で個人と医師の意思決定の下で利活用する仕組み「メディカルブロックチェーン」について解説。「人工知能が進化し続けると医師は要らなくなると言う人もいるが、それは誤りである。人間の多様性を考えれば、医師の知恵と人工知能をいかに融合させていくかが課題であり、医療に最適なブロックチェーンの仕組みを一緒に考えていきたい」とした。
 また、「Society 5.0時代に、医師は未病からの予防的介入が可能になり、地域の人々とつながりが強くなるため、かかりつけ医の役割がますます重要になる」と強調した。
 杉原宏和東レライフイノベーション事業戦略推進室主幹は、NTTの繊維導電化技術と、東レのナノファイバー素材と先端加工技術を組み合わせて開発した新素材"hitoe®"を用いた心電図測定システムを紹介。今後は、「高齢者・心疾患患者の在宅モニタリング」や「心電図の測定データに基づいたリハビリプログラムの立案・効果測定」などに応用していきたいとし、その際の課題として、「通信の信頼性の確保」「データをどう統合・解析・活用するか」等を挙げた。
 その後の自由討議では、これからのヘルスケアシステムを構築していくためには、日医と経団連が引き続き連携していくことが大事になることを確認。横倉会長は、「新たな技術が次々に開発される中で、国民も変化を求めており、医療界もそれに応えていかなければならない。その際には、いかに安全を保てるかが課題になる」との考えを示した。
 最後に、畑中好彦経団連未来産業・技術委員会委員長(アステラス製薬会長)が、「わが国が世界に先駆けて超高齢社会に対応することで、世界への発信へとつながる。これからも建設的な意見交換や連携をお願いしたい」と閉会のあいさつをし、会は終了となった。

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