日医 平成15年度税制改正の要望書を提出
出資額限度法人の制度化や IT機器整備の際の特例措置創設を要望
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日医は,六月十八日に開催の第四回理事会で,二十八項目からなる「平成十五年度医療に関する税制改正要望」を承認した.同日の記者会見で宮坂雄平常任理事は,十二項目を重点項目として,政府,与党,および関係方面に陳情に行くという説明を行った.
「重点項目」の内容は,次のとおりである.
- 社会保険診療報酬等に対する消費税の非課税制度をゼロ税率課税制度に改めること.(消費税)
- ・社会保険診療報酬に対する事業税非課税の特例措置を存続すること.
・医療法人の事業税については,特別法人としての事業税率による課税措置を存続すること.(事業税)
- 社会保険診療報酬の所得計算の特例措置(いわゆる四段階制)を存続すること.(所得税・法人税)
- ・改正医療法の構造設備基準に適合する病院用建物の建替えに係る特別償却制度の適用期限を延長すること.
・有床診療所の療養病床の建替えについても,病院用建物の建替えについての特別償却制度に準じた制度を創設すること.(所得税・法人税)
- 医業を承継する時の相続税・贈与税制度をさらに改善すること.(相続税・贈与税)
- 社団医療法人における出資額限度法人の制度化(類型化)を行うこと.(所得税・法人税・相続税・贈与税)
- 医療法人の法人税率は公益法人の法人税率と同率にするとともに,特定医療法人・特別医療法人の法人税は非課税とすること.(法人税)
- 医療施設近代化準備金制度を創設すること.(所得税・法人税)
- 老人保健法に基づく医療以外の保健事業の報酬については,事業税を軽減する措置を講ずること.(事業税)
- 療養病床用建物等の特別償却制度の適用期限を延長するとともに,割増償却率を一〇%に引き上げ統一すること.(所得税・法人税)
- 病院等の医療用機器に係る特別償却制度の適用期限を延長するとともに特別償却率を引き上げること.(所得税・法人税)
- 医療の情報化,医療の安全確保に対応した医療機器・医療関連機器等を整備した場合の税制上の特例措置を創設すること.(所得税・法人税)
これらのうち,6と12が,今年度新たに要望する項目である.
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