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第1022号(平成16年4月5日) |
会員の皆さまの強い要望により,投稿欄「会員の窓」を設けました.意見・提案などをご応募ください.
早朝出勤の効果
本康あき子(静岡県・沼津医師会)
早起きは三文の徳といわれるが,確かに早朝は周りが静まりかえり,頭が冴える.元々は就業一時間前に出勤し,その日の予定を頭に入れ,計画を立てる時間にしていた.
しかし,ここ数年行っているいろいろな資格試験の勉強を,この朝の時間に組み入れることを思いついた.というのも,帰宅後は何もする気になれず,また,夕方となると,まだ周りが騒がしく,確実に時間がとれるという保障がないからである.
それならば,就業二,三時間前であれば,電話がかかることもないし,ゆっくり時間を過ごすことができる.さらには,就業前の頭の体操にもなる.
最近,加齢と共に記憶力の低下等が目立ち,これまで以上に繰り返し,勉強しないといけないような状況である.資格試験は,記憶力がある程度合否を分けるため,毎日,練習問題をこつこつ解くことが大切である.
試験でもないかぎり,物事を覚えようとしないのは学生時代と変わらない.試験の度にあの緊張感を思うと,もうこれでやめようと思う.しかし,終わるともう次の勉強をし始める.緊張と苦しみ,そして,後にやってくる合格の喜びに何ともいえない楽しみがある.
早朝の時間をこうした勉強に使うことで,一日が充実したものになる.これからも,この時間を大切に過ごしていきたい.
裸で検診は間違ってない
小菅一彦(滋賀県・彦根医師会)
昨秋の日刊新聞の読者欄に,十八歳の女子高生からの,「学校の検診で,校医が裸で直接聴診器を胸に当てたのはけしからん,近くの町の医者は下着や肌着の上から聴診してくれるのに」との投書を掲載しました.私は,早速,正しい聴診は裸でするものであって,下着の上から聴診するのは間違っている旨の反論をしましたが,間違った女子高生の投書のみ取り上げて,それに対する医師の反論は無視されました.
数年前に,下着やブラジャーの下に聴診器をもぐりこませて検診した医師が,セクハラで訴えられたとの新聞記事を見てから,私は必ず養護教員か女子教員の立ち会いのもとに,下着やブラジャーをはずさせて検診するようにしています.当然,診察室はカーテンで仕切られ,他の生徒の目にはふれません.しかし,大衆浴場に行く機会がなくなり,人前で裸をさらすことに抵抗を感じる若者が増え,修学旅行の大浴場に男子生徒が水泳パンツで入浴する世の中です.
このような世情を考慮し,また,集団検診で聴診する必要があるのか再検討し,日医として,この問題にいかに対処すべきか問題提起したいと思います.この問題を放置することは,検診に際して下着の上から聴診するのがあたりまえ,裸で聴診する医者はセクハラにされてしまいます.
テレビで学ぶ
宮幸雄(大分県・別府市医師会)
久しぶりに年末・正月とゆっくり,じっくりTVを見ることができた.映し出される映像の何と奇麗なことか!画面が鮮明で色調の美しさ,音の良さ等すべてがハイテクのすばらしさを感じる.TVが生まれて五十年になるとのことで,あらゆるジャンルの番組を,茶の間でくつろぎながら見られ,貴重な体験や学習までできる,そんな時代になっているのだ.
最初は,看護学校の感性教育の一つとして「芸術の時間」を設け,その教材を創るためにいろんな番組(音楽や絵画,彫刻,美術工芸,建築,バレエ,オペラ,歌舞伎,陶芸等)を撮りだめしておいたのだが,それらを観て編集しているうちに,他にも世界遺産の紀行番組や豊かな美しい自然紀行,世界の文明・文化,それらの歴史とエピソード,自然界の珍しい動植物の映像,その製作者たちの苦労等などさまざまである.
一方,学術的なものとして,医学や先進医療まで,多種多様な情報が得られ,居ながらにして学習できる.さらに,紀行番組は魅力一杯で興味満点の旅行気分にもなり,TVは,まことに有意義でかつ偉大なる存在であることに気付いた.もともと私は多趣味で,音楽,写真,旅行は特に大好きだが,仕事上まとまった時間がとれず,残念でならなかった.しかし,今TVがその不満を少しずつ解消してくれているし,まことにありがたいことである.TVは今,私の人生にとって,まさに最良の伴侶であり,友であり教師である.“ハイテクの テレビで学ぶ 老いの日々”
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