日医ニュース
日医ニュース目次 第1035号(平成16年10月20日)

イラク難病児が日医を表敬訪問

イラク難病児が日医を表敬訪問
 イラクの難病児,ハウカー君(七歳,男児)とマディーナちゃん(十一歳,女児)が,九月三十日,植松治雄会長を表敬訪問した.
 二人は,それぞれ循環器系に先天性疾患を抱えており,日医が昨年,会員から募ったイラク復興医療支援義援金により,順天堂医院で診断および手術が行われ,術後の回復が良好なため,帰国前に日医会館を訪れた.
 付き添った保護者は,「出国前は唇が紫色だったが,現在は血色が良くなった.術後の経過は良好で,担当の医師の診断も帰国して問題ないということだった.日本医師会のみなさんには,今回の支援を心から感謝したい」と述べた.
 植松会長は,「無事に手術が終わって,子どもさんの健康が守られたことはなによりだった.早いうちに,イラクに真の平和が訪れることを祈っています」と答え,花束と日医のキャラクターである白クマのぬいぐるみを,二人に手渡した.
 子どもたちは,最初はたくさんの大人に囲まれて緊張した表情を浮かべていたが,花束と白クマのぬいぐるみを抱いて笑顔を見せ,植松会長と写真撮影に応じた.(写真)
 この事業は,第百八回日医定例代議員会において,「イラク戦争の即時終結を求める決議」の採択がなされ,その後の都道府県医師会長協議会で,人道的見地から現実的な支援方法を早急に検討することを決定したことに基づいて行われた.
 女児は両大血管右室起始と診断され,九月四日に約五時間かけ手術し,成功.男児はファロー四徴症で,九月八日に約十二時間かけて手術し,これも成功している.

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