日医ニュース
日医ニュース目次 第1079号(平成18年8月20日)

私もひとこと

石川県医師会長 小森  貴

 医療システム構造改革期に当たって,時を同じくして種々の問題が切実な主題となった.
 診療現場の過重労働,産科,小児科救急診療,新医師臨床研修制度への対策,異状死の取り扱いに関する諸問題,終末期医療への対応などである.
 院内で開催されるさまざまの委員会数は日ごとに増加し,患者,家族への説明に要する時間は長くなる一方である.
 当直勤務明けの外来,病棟,手術業務を拒むことは,まず不可能であろう.疲弊して病院を辞し,開業を志向する勤務医も多いと聞く.
 しかし,病院には最新の医療器械,看護,検査,リハなどの優秀なスタッフが揃っている.高度なチーム医療や入念な緩和ケアを実践,展開できる場でもあるはずだ.
 病診連携システムを,より効率的に運用させることが必要だ.病院は入院部門,診療所は外来部門に,より特化すべきである.
 勤務医の就労状況を改善し,職務への誇りを保持できる環境を整えることに,医師会は最大限の努力を払うべきだ.とりわけ女性医師にかかわる諸問題については,早急に対応を講じなければならない.
 勤務医の経験のない医師はまずいない.勤務医問題は,すべての医師の問題であることを再確認するべきである.

このページのトップへ

日本医師会ホームページ http://www.med.or.jp/
Copyright (C) Japan Medical Association. All rights reserved.