日医ニュース
日医ニュース目次 第1092号(平成19年3月5日)

法科大学院生が日医で研修

法科大学院生が日医で研修(写真) 大東文化大学法科大学院の大学院生八名が,二月十五日,弁護士で元日医総研客員研究員の太田雅幸氏とともに日医会館を訪れ,平成十八年度エクスターンシップ(実務研修教育)の一環として医師会研修を行った.
 医師会研修は,将来,医事法務を担う専門法律家を志向し,司法試験合格のための法律科目の教育に加え,“医事法・医事法総合”という市民生活に直結する法学分野の教育を受講している院生たちからの研修の申し入れに応じて行われているもので,今年度が三回目の開催となる.
 当日は,まず,羽生田俊常任理事が,日医のパンフレットを用いながら,「日医の歴史と組織」および「日医の役割」について解説を行った.
 そのなかでは,日医が,(一)医療政策会議,(二)生命倫理懇談会,(三)学術推進会議―の三大会議をはじめ,四十八にも及ぶ会内委員会を設置し,医療にかかる種々の問題等について検討を行っていることなどを説明した.
 つづいて,竹嶋康弘副会長は,日本の医療政策・医療制度の問題点を,日医総研が行っている研究等を紹介しながら解説した.
 竹嶋副会長は,日本の医療保険制度の特徴は,(一)国民皆保険制度,(二)現物給付方式,(三)フリーアクセス―にあり,その堅持が重要であると説明.そのうえで,「日本の保健・医療は,先進七カ国中,GDP比で最も安い医療費であるにもかかわらず,WHO『World Health Report』で高い評価を受けている.高齢社会の急速な進展と医療の質の向上を求めていくなかで,医療財源の確保が必要である.日本の優れた国民皆保険制度を崩壊させてはならない」と強調した.
 質疑応答では,医師会への加入に関する問題から,医療の地域間格差への対策,医師不足の問題まで,幅広い質問が出され,個々の質問に両役員が詳細に回答した.

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