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第1098号(平成19年6月5日) |
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対案
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今年は統一地方選の年に当たり,全国の選挙結果が新聞紙上をにぎわしている.特に参院補欠選では,自・公と民主の対立の図式が,ドラマ仕立てのように扱われ,時代を反映しているようだ.
自・公対民主と言えば,マスコミには,国会での議論ではいつも「民主に対案がない対案がない」と扱われ,反対だけの野党や,条件闘争だけの野党では対立軸に成り得ないと叫ばれて久しい.
ところで翻って,われわれ医療界を見ると事同様で,厚生労働省という大きなシンクタンクに対して,これを論破するほどの対案づくりは難しい.
本年,国民が安心できる最善の医療を目指してと題して,『グランドデザイン二〇〇七』の第一部,総論の部分が出来上がった.日医ホームページを通じて一般にも公開されている.また夏には,第二部の各論が発行されるだろうが,「骨太の方針二〇〇七」と対峙して行かねばならない.
そして,その成果は,会員はもとより,どれだけ広く国民に理解され,賛同を得るかにかかっている.
この『グランドデザイン』は,制作がゴールではなく,会員はもとより,国民に広く理解されるためには,いかにすべきかの方法論にまで踏み込んで普及を図ることが喫緊の課題と考えられる.
(水晶)
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