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第1109号(平成19年11月20日) |
10月24日
医療安全対策委員会答申「医療従事者のための医療安全対策マニュアル」がまとまる
木下勝之常任理事は,医療安全対策委員会(委員長・川端正清同愛記念病院産婦人科部長)が,唐澤人会長からの諮問「医療機関の機能別特徴に応じた,具体的な医療安全に関するマニュアルの提示,および事故事例の分析と予防対策の提案」に対する答申として,「医療従事者のための医療安全対策マニュアル」を取りまとめたことを発表し,その概要を明らかにした.
マニュアルは,「本マニュアルの目的と活用法」「はじめに」「総論」〔(一)医療事故防止策,(二)医事紛争防止策,(三)インシデント,アクシデント事例の収集・解析・提供,(四)関連法規,(五)医療施設の安全確保,(六)在宅医療〕「各論」〔(一)人,(二)もの,(三)施設〕─からなり,医療現場ですぐに活用できるようにと,図・表が多く用いられているのが特徴.
同常任理事は,マニュアルについて,「医療法の改正に伴い,これまで病院と有床診療所に義務付けられていた医療安全管理体制が,無床診療所においても義務化され,診療所を含む医療機関に対し,施設規模に応じた医療安全対策が求められるようになったこと,また,新しく院内感染防止対策,医薬品安全使用及び医療機器安全使用を確保するための体制の整備も義務化されたことから,本マニュアルでは各医療機関の規模にかかわらず,安全管理体制の整備に対応できるような内容にした」と説明した.
また,同常任理事は,「医療安全は,医療に求められる基本的事項である」と医療事故防止策の重要性を強調.本マニュアルを活用し,医療安全管理体制を整えて欲しいと述べた.
なお,本マニュアルは『日医雑誌』十一月号に同封し,会員に配布した.
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