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第1109号(平成19年11月20日) |
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校医の姿勢
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今,校医の行っている業務は,定期検診,健康相談,学校保健委員会への出席,教職員への講話など多彩である.
学校を訪れた際,管理者である校長先生,教頭先生などと努めて話をするようにしているが,その他の先生方とは,あまり話をする機会がない.その意味では,教職員に対する講話の機会は,お互いにコンタクトを取る良い機会である.肥満,飲酒,喫煙,過食など,メタボリックシンドロームに関連する話題が多く,関心も高い.また,質疑も弾む.
学校保健委員会では,折々に,現在の学校保健上の問題,生活習慣上の問題などを提起し,多くの意見を引き出す努力をしている.生徒会役員,PTA役員,そして教職員の意見など,現状の問題をそれぞれの立場で共有することが大事と考えている.
先日,校医をしている県立高校の文化祭に写真を出品した.今は少子化で,学生数も少なく,ご多分にもれず,定員割れを起こしている.部活動に参加する学生の減少とともに,それぞれの部員数も減少しているようだ.写真部の展示があると聞き,「枯れ木も山の賑わい」のつもりで出品した.
校医としてやるべき事は十分にやらねばならないし,やってもいる.しかし,保健・医療を離れた分野では,学校と接触することは,なかなか難しい.
今回,写真を出品した理由の一つには,私の,医師以外の部分を知ってもらいたかったこと,もう一つは,身近なところに校医がいるのだということを多くの人に知ってもらいたかったからである.
写真に限らず,いろいろな分野で学校と接触することは,普段は言い難い学校側の意見に耳を傾けるきっかけになるのではないだろうか.
(駒)
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