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第1118号(平成20年4月5日) |

犬の十戒

今春,『犬と私の10の約束』という映画が封切られた.この映画は,「犬の十戒」という短編詩を元に作られた.原文は英語で作者不明,インターネットで広まり,その内容が深い共感と感動を呼び,世界中の愛犬家から支持されている.
犬の十戒の一部を紹介する.
「私を信じてください.それだけで私は幸せです」「私にも心があることを忘れないでください」「私にたくさん話しかけてください.人の言葉は話せないけど分かっています」「あなたには学校もあるし,友達もいます.私にはあなたしかいません」「私は十年くらいしか生きられません.だから,できるだけ一緒にいてください」
映画のあらすじを紹介する.仕事で留守がちな医師の父親,母親,一人娘の三人家族に,迷い込んできた子犬「ソックス」が寂しさを忘れさせ,家族の絆を守ってくれる.娘に犬との約束を教えた母親は早く他界する.時が経ち,娘も自立するが,ソックスは年老いてしまっていた.その時,娘は母が教えてくれた10の約束を思い出して,あることに気がついた.
果たして母の伝えたかった10の約束とは…….
犬と私の10の約束は,犬というよりも娘を置いて先立つ母親が,自分自身の想いをだぶらせ,娘に伝えたかった自分の本当の気持ちではないかと勝手に想像する.
その真意は,あなた自身が映画館に足を運んで確かめていただきたい.私はDVDになってから,一人でこっそり見たいと思う.
(No.8)
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