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第1149号(平成21年7月20日) |

山口県医師会長 木下 敬介

会長に就任して,「勤務医の医師会入会促進」を重要課題の一つに掲げた.
山口県では,勤務医の日医入会構成割合が,三四%と極めて低く,県医への入会者が日医には入会していない乖離現象も特徴的である.
昨年,山口県医師会勤務医部会の企画により,勤務医の過重労働や職場環境の実態を知る目的で「勤務医アンケート調査」を実施した.その集計結果を基に,過重労働や職場環境等の改善への検討が続けられている.
このアンケート調査には,勤務医の意見や要望も数多く寄せられ,医師会に入会しない理由として,「医師会は勤務医に何もしてくれない」「入会しても何のメリットもない」「会費が高すぎる」などの意見があった.
また,県内の各病院における勤務医の医師会入会状況の分析から,公立や公的病院の医師会入会者が少ないことも明らかとなった.日医への入会が五百名増えたら,勤務医代表の日医代議員がさらに一名選出出来ることを訴えて,各病院長にお願いに行こうと考えている.
ここ数年,勤務医関係の事業活動は,女性医師問題も含めて医師確保や新医師臨床研修制度への対策のため急増し,予算も倍増している.決して医師会は勤務医対策に何もしていないわけではない.
医師会に対する勤務医の理解を得るには,地道な医師会活動を続けていくしかない.
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