日医ニュース
日医ニュース目次 第1155号(平成21年10月20日)

中医協(9月30日)
周産期医療・救急医療の問題でヒアリングを実施へ

中医協(9月30日)/周産期医療・救急医療の問題でヒアリングを実施へ(写真) 中医協診療報酬基本問題小委員会ならびに保険医療材料専門部会が九月三十日,都内で開催された.
 基本小委では,周産期医療,救急医療について,厚生労働省の事務局から,その現状と課題,現行の診療報酬上の評価の概要等の説明があり,それを基に議論が行われた.
 竹嶋康弘副会長は,「周産期医療・救急医療は地域医療の根本をなすものであり,中医協のあり方を問われる大きな問題であるが,解決しなければならない」と主張.その一方で,診療報酬だけでは解決出来ない問題でもあるとし,「中医協として,他の制度や補助金などで対応するよう提言を出しても良いのではないか」と述べた.
 藤原淳常任理事は,救急医療に関して,患者を救急用の自動車等で保険医療機関に搬送する際,診療上の必要から,当該自動車等に同乗して診療を行うことを評価する救急搬送診療料の対象を,医師だけではなく,看護師にまで広げることを要望した.
 当日の議論を踏まえて,遠藤久夫委員長は,「この問題については,実際に地域医療の現場でどのようなことが起きているのかを把握することが大事だ」との考えを示し,基本小委で医療関係者からヒアリングを行うことを提案,了承された.
 遠藤委員長は実施に向けて,「現実に起こっている生々しいことが,われわれの認識のなかにあれば,具体的に何をすれば良いか分かってくる」と述べた.
 その他,基本小委では,白石小百合委員より,「社会医療診療行為別調査の検証等に関するワーキンググループ」がまとめた検証結果が報告された.本ワーキンググループでは,社会医療診療行為別調査(平成二十年五月診療分)と医療費の動向(平成二十年五月データ)の乖離(かいり)があまりにも大きいことから,その原因を分析してきた.
 その結果,今回の乖離の原因としては,「社会医療診療行為別調査の対象となる医療機関の抽出に当たって,内科の抽出率が低く設定されていること」「内科診療所の抽出状況は例年と比較して人工腎臓(透析)のレセプトが多く抽出されていたこと」があったことが明らかとなった.
 そのうえで,今回新たに行った人工腎臓(透析)算定医療機関の抽出状況の影響を除外した特別集計の結果の取り扱いについて議論が行われ,特別集計の結果も,今後の改定議論の際に必要に応じて参考とすることが了承された.
 保険医療材料専門部会では,これまでの議論を基に事務局が作成した「平成二十二年度特定保険医療材料制度の検討に当たっての論点(案)」が示され,これを基に議論が行われた.
 論点案では,革新的な新規の医療材料については適切な評価を行うとともに,内外価格差を是正する観点から価格のさらなる適正化を図るとの基本的な考え方のもとに,「内外価格差」「イノベーションの評価」「機能区分の見直し」「医療材料の安定供給に係る方策」「一定幅」等について,検討課題を挙げている.
 議論では,藤原常任理事が論点案の方向性に賛成の意向を示したうえで,デバイスギャップについても検討を行うべきと主張.また,イノベーションの評価に当たっては,加算の効果だけを見るのではなく,海外との比較も必要との考えを示した.

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