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第1158号(平成21年12月5日) |
第26回CMAAO総会がインドネシアで開催される
─岩砂副会長,石井常任理事らが参加─
CMAAO総会
第二十六回アジア大洋州医師会連合(CMAAO)総会が十一月五日から七日まで,インドネシアのバリで開催された.総会には十八加盟医師会のうち十二医師会(日本,香港,インド,インドネシア,韓国,マレーシア,ミャンマー,ニュージーランド,フィリピン,シンガポール,台湾,タイ)から総勢五十名が参加した.日医からは岩砂和雄副会長,石井正三・今村聡両常任理事が出席した.
六日の開会式では,タイのSomsri氏から新会長であるインドネシアのIdris氏に会長メダルが引き継がれた.開会式に引き続き,第九回武見太郎記念講演が開催され,Azrul Azwar氏(インドネシア大学公衆衛生学教授,元CMAAO会長,元WMA会長)が,「MDG(ミレニアム開発目標)の実現に向けたプライマリ・ケア医の役割」と題して講演した.
総会本会議では,CMAAO事務総長報告として,石井事務総長から,過去一年間のCMAAOに関する主要な活動内容が報告されたほか,各国医師会活動報告のなかで,岩砂副会長が日医の新型インフルエンザ対策,日医環境宣言,臓器移植法改正等について説明を行った.
本会議では,組織強化を図るために,今後の総会,中間理事会の開催方法・時期のあり方,役員選出方法等について検討されたが,この改革には,定款・施行細則の大幅な変更を要するため,今後の会議で改定作業を進めることとなった.
また,現在検討されている主要な事項については,決議の草案を加盟医師会で分担して取りまとめることになったが,各国共通の課題である禁煙問題については,常設のテーマとして継続して議論することとなった.さらに,各国医師会がCMAAO事務局(日医)に活動状況などをまとめ,積極的に送付することとなった.
今後の開催地については,二〇一〇年 第四十六回CMAAO中間理事会をクアラルンプール(マレーシア)で,二〇一一年第二十七回CMAAO総会を台北(台湾)で開催することを決定.また,ミャンマー医師会の新規加盟申請が承認され,CMAAO加盟医師会数が十八となった.
そのほか,CMAAO役員(任期:二〇〇九年〜二〇一一年)等の改選が行われ,石井常任理事が事務総長に再任された.また,日医の国際課長がCMAAO事務総長補佐になることが,総会で了承された.
最終日の七日には「医療制度に対する経済危機の影響」をテーマとしたシンポジウムが開催され,今村(聡)常任理事が「世界的な経済危機から国民を守る日本型医療制度」と題して講演を行った.
この討議を通じて,保険制度の薄弱な国では医療に対する影響が大きかったことが報告された.
台湾グローバルフォーラム会議
石井常任理事は,CMAAOバリ総会の帰路,十一月八日から十四日まで台湾を訪問した.
九日から十一日までは,台北市で開催されたグローバルフォーラム会議(世界医師会関係者など海外医療関係者を招待して,台湾政府主催により毎年開催される講演・討論会)に出席し,「日本医師会の医療政策について」と題して講演した.
また,十二日には馬英九総統出席のもとに行われた台湾医師節大会(孫文の誕生日を記念した医師の大会)に出席し,「日本の国民皆保険制度と日本医師会」と題して講演を行った.
その他,同常任理事は,台湾訪問中,台湾医師会の李会長,呉前会長,中央健康保険局の鄭局長,高雄医科大学の沈名誉教授,高雄市医師会の張会長,郭総合病院の郭総裁等の台湾医師会関係者等と意見交換を行った.
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