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第1176号(平成22年9月5日) |
8月4日
「チーム医療推進会議」関連団体打ち合わせ会を開催
藤川謙二常任理事は,七月三十日に日医会館で開催された「『チーム医療推進会議』関連団体打ち合わせ会」について報告した.
同打ち合わせ会は,日本理学療法士協会の半田一登会長の提案により開催され,日医,日本歯科医師会,日本薬剤師会,日本病院薬剤師会,日本放射線技師会,日本理学療法士協会,日本作業療法士協会,日本言語聴覚士協会,日本栄養士会の九団体の役員等が出席した.
当日の会合では,各参加団体が,厚生労働省の「チーム医療推進会議」および「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」の進め方に問題があると感じ,特に特定看護師(仮称)の創設を前提として,厚労省が各委員の意見を尊重せずに進めている印象を持っていることが確認された.
会見のなかで,同常任理事は,平成二十二年度厚生労働科学特別研究事業として実施される「看護師が行う医行為の範囲に関する研究」の調査項目に,「リハビリテーションの必要性の判断,依頼」「理学療法士・健康運動指導士への運動指導依頼」「整形外科領域の補助具の決定,注文」などが含まれていることに触れ,「これは該当職種の専門性を否定するだけでなく,国家資格を持つ職種の成り立ちを無視するものである.万一,権限が看護職に委譲された場合,医療における安心,安全なリハビリテーションを受ける国民の権利を侵害する恐れがあると同時に,チーム医療の円滑な推進そのものを阻む」として,全く容認出来ないとの認識で一致したと説明.
さらに,看護師の医行為の問題だけに議論が集中している点については,「チーム医療は看護職中心のものではなく,各職種が高い専門性により,患者さんに質の高い医療を安全に提供するのが目的.重要なのは一部の突出した職種をつくることではなく,看護職を含む全職種の全体的なレベルアップである」として,各専門団体の意見も十分聞いて議論を深めることが,真に国民のためになるチーム医療の推進につながると強く訴えた.
最後に同常任理事は,各関連団体とは今後も必要に応じて意見交換していく考えを示した.
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