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第1179号(平成22年10月20日) |
横倉副会長,石井常任理事
第46回CMAAO中間理事会等に出席
第四十六回アジア大洋州医師会連合(CMAAO)中間理事会が九月十六〜十八日,マレーシアのクアラルンプールで開催され,日医から横倉義武副会長がCMAAO理事代理,石井正三常任理事がCMAAO事務総長として,それぞれ出席した.
参加医師会数は十八加盟医師会のうち十二医師会(日本,香港,インドネシア,韓国,マカオ,マレーシア,フィリピン,シンガポール,スリランカ,台湾,タイ,ミャンマー)で,参加総数は四十二名.十六日に歓迎レセプション,十七日に開会式と理事会,十八日にシンポジウムが行われた.また,オブザーバーとして,日本からAMDAの菅波茂代表が参加した.
十七日の理事会では,石井常任理事がCMAAO事務総長報告として,過去一年間のCMAAOの主要な活動を報告.各国医師会活動報告では,横倉副会長がWMA主催プラセボ会議,国際保健検討委員会,処方権の問題,病院における地球温暖化対策等の日医の活動を報告した.
また,日医の定款・諸規程改定検討委員会委員を務める村田真一弁護士がCMAAOの法律顧問に就任した.
CMAAOでは現在二年に一度開催されている総会を毎年開催すること等を含む定款の改訂が行われており,今回の中間理事会では,その草案が作成された.来年の総会で最終案を採択し,二〇一三年から施行することが予定されている.
その他の主な議事内容としては,今年二月に開催されたCMAAOタイ医師会等主催第一回アジア大洋州地域国際禁煙サミットで採択された「アジア大洋州地域におけるたばこ規制に関するサンプラン宣言」が「CMAAO宣言」として採択されたこと,日・韓医師会共同で作成した「医師の医薬品処方に関する世界医師会(WMA)決議案」に対する支持表明を「CMAAO緊急決議」として採択し,WMAへ提出したこと,タスク・シフティングの特別委員会を設置したことが挙げられる.
十八日には,「タスク・シフティング」をテーマにシンポジウムが行われ,横倉副会長が,「日本におけるタスク・シフティングと日本医師会の役割」と題して,講演を行った.また,シンガポールとマレーシアにおいて医科大学新設の動きがあることが報告され,参加医師会から,医療の現場を踏まえない政府の政策に対して強い反対意見が表明された.さらに,マレーシア医師会からは,国立クリニックにおいては医師によらない処方を認めることが最近政府により決定されたために,処方ミスの増大が指摘されているとして,強い懸念と政府の方針に反対していく意向が示された.
なお,CMAAOは,今後,二〇一一年の第二十七回総会を台北(台湾)で,二〇一二年の第四十八回中間理事会をマカオでそれぞれ開催することを決定した.
また,CMAAO中間理事会直前の九月九日から十一日には,WMA主催による「経済危機と医療に関するセミナー」がラトビアの首都リガで開催され,石井常任理事が出席した.セミナーには,各国医師会や国際医療関係組織からの代表,経済学者や医学生聴講者ら約百三十名が出席.景気の波に左右されない医療費計画を作成することが重要などの認識で参加者の合意がなされた.
今回の会議の成果は,WMAバンクーバー総会で報告され,検討されることになる.
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