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第1200号(平成23年9月5日) |
日本医師会・日本看護協会意見交換会を初開催
日本医師会・日本看護協会意見交換会が八月九日,日医会館で開催された.
今回の意見交換会は,日医からの呼び掛けにより実現したもので,両団体の役員が,このような形で一堂に会して議論を行うのは初めてのこととなる.
意見交換会は,医療関係職種担当の藤川謙二常任理事の司会で開会.冒頭あいさつを行った原中勝征会長は,「日医は,常に自分たちの利益よりも国民のことを第一に考え,行動している」と述べ,日医の活動に対する理解と協力を求めた.
引き続きあいさつした坂本すが日看協会長は,「今はチーム医療の時代であるが,医療を提供していく上で,医師と看護師の協力が不可欠なことは昔と変わりはない」と述べ,両団体が協力していくことの意義を強調した.
当日は,両団体の役員が自己紹介を行った後,羽生田俊副会長と菊池令子日看協専務理事が,それぞれの団体の組織や事業内容を紹介.その後,看護に関する両団体の取り組みについての説明が行われた.
藤川常任理事は,日医が行った「平成二十二年医師会立助産師・看護師・准看護師学校養成所入学・卒業状況調査」の結果を概説.医師会立学校養成所が,各地域の看護職員の確保に役立っていることは,この調査からも明らかだとして,引き続き,国に対して,学校養成所に対する支援を求めていく考えを示した.
菊池日看協専務理事は,教育研修事業について説明.研修を受けやすいよう,(1)平成十年より拠点を東京都清瀬市と神戸市の二カ所に拡大(2)平成十八年より衛星通信研修を一部に導入─などを行っているとした.
その他,中川俊男副会長は,第六回国民医療推進協議会(本年二月十六日開催)に提出した資料を基に,医療における規制制度改革とTPPの問題点に関する説明を行った.同副会長は,このままでは国民皆保険制度が崩壊してしまうとして日本の医療の現状に危機感を示し,それを阻止するために両団体が協力して行動していくことへの理解と協力を求めた.
その後は,「東日本大震災を踏まえた今後の災害医療支援の在り方」等,さまざまな事項について,意見交換が行われ,会は終始非常に友好的な雰囲気の中,終了した.
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