日医ニュース
日医ニュース目次 第1211号(平成24年2月20日)

第1回「2020.30」推進懇話会
「第三次男女共同参画基本計画」を踏まえ女性の積極的登用を

第1回「2020.30」推進懇話会/「第三次男女共同参画基本計画」を踏まえ女性の積極的登用を(写真) 第一回「『二〇二〇.三〇』推進懇話会」が一月二十七日,日医会館で開催された.
 平成二十二年十二月に閣議決定された内閣府の「第三次男女共同参画基本計画」の中で,「社会のあらゆる分野において,二〇二〇年までに,指導的地位に女性が占める割合が,少なくとも三〇%程度になるよう期待する」という目標が改めて明記されたことを受けて,日医では積極的改善措置(ポジティブ・アクション)を決めた.本懇話会は,その取り組みを進めるために開催されたものである.
 保坂シゲリ常任理事の開会のあいさつの後,羽生田俊副会長が,「日本医師会の組織と事業内容」と題して講演.日医の組織図や意思決定のプロセスなどを紹介した上で,この十年間の日医の女性役員及び女性代議員数等について,以下のとおり報告した.

平成十四年からの女性役員数を報告

 日医初の「女性常任理事」が誕生したのは平成十四年度だが,十四〜十五年度に二名,二十二〜二十三年度に一名のみで,十六〜二十一年度は〇名だった.「女性理事・監事」は全年度通して皆無であり,この十年間の「女性代議員」は延べ二十名いるものの,全代議員数(延べ千七百四十一名)の一・一%に過ぎない.
 会内委員会における女性委員については,平成二十二・二十三年度を見ると「女性委員が在籍する委員会の割合」が五二・七%(五十五委員会のうち二十九委員会),「女性委員割合」が九・二%(七百二十五名のうち六十七名)で,増加傾向にあるが,まだまだ少なく今後の取り組みが求められる.
 つづいて,今村聡常任理事が,「日本医師会の運営の実際」と題して講演を行い,会内委員会の種類や他団体との交流の在り方,常任役員の業務の様子などを紹介した.

「女性一割運動」の具体的成果目標を説明

 保坂常任理事は,本懇話会の設立の趣旨を説明し,「女性一割運動」として,(一)平成二十四年度までに,委員会委員に女性を最低一名登用,(二)平成二十六年度までに,理事・監事に女性を最低一名,常任理事に女性を最低一名登用―することを具体的な成果目標に掲げたことを説明.
 これに対応するための人材となるために,医療情勢に日常的に興味・関心を持ち,『日医ニュース』や日医ホームページなど,さまざまな医療関係メディアを活用して理解を深めることを出席者に呼び掛けた.
 総合討論では,フロアから,女性の積極的登用に関し,研修医や医学生など若い世代への啓発や,地方における意識改革が必要である旨の発言があった.また,子どものいる女性医師は医師会活動で活躍しにくいことが指摘された.
 保坂常任理事は,「日医の委員会委員であっても全国の会員を代表して出ていただくということであり,女性医師自身の努力と犠牲もある程度覚悟していただく必要がある」と述べ,積極的な参加を求めた.

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