|
第1230号(平成24年12月5日) |
中川副会長,鈴木・藤川両常任理事
「医療用医薬品のスイッチOTC化」「准看護師試験の実施日」の問題について櫻井副大臣と意見交換
櫻井副大臣(中央)と意見交換する
中川副会長,鈴木・藤川両常任理事 |
|
中川俊男副会長は十一月八日,藤川謙二・鈴木邦彦両常任理事と共に厚生労働省を訪れ,櫻井充厚労副大臣と「医療用医薬品のスイッチOTC化」「准看護師試験の実施日」の問題について,意見交換を行った.
中川副会長は,「医療用医薬品のスイッチOTC化」について,ルールが不明確なままに進められているとして,これを問題視.また,「生活習慣病については,運動療法と食事療法を基本とすべきであり,その治療薬に関しては安易にスイッチOTC化すべきでない」と述べ,理解を求めた.
また,厚労省の薬事・食品衛生審議会一般用医薬品部会でスイッチOTC化が了承されたエパデールの問題については,十月二十八日開催の,日医臨時代議員会でも問題になったことを説明.「エパデールを服用してさえいれば大丈夫と考え,医療機関を受診することをやめてしまう国民が増えてくることを懸念している」とした.
この問題に関しては,鈴木常任理事も,「部会での審議の際には,私からの質問に明確な回答が示されることもなく,スイッチOTC化が多数決で決められてしまったことは問題だ」とするとともに,部会が非公開であることや,薬系委員が三分の二を占める部会の委員構成についてもその見直しを求めた.
これに対して,櫻井副大臣は,「病気であれば,医療機関を受診すべきで,明らかに高脂血症の疑いがある患者に対して,薬局で薬をもらって大丈夫というのは問題」として,日医の主張に一定の理解を示した.
「准看護師試験の実施日」については,藤川常任理事が要望書を提出.看護師試験と准看護師試験が同一日に実施されている都府県があることを説明した上で,「両試験を同一日とする必要は法的に全くない.看護師国家試験では毎年,受験者の約一割(五千人)が不合格になっているが,試験日を別の日にすれば,その人たちが准看護師試験を受験することが可能となり,看護職員不足解消の一方策にもなる」と説明.
その上で,試験の実施日を別の日に設定してもらえるよう,都道府県知事への働き掛けをお願いしたいとした.
この要望に対して,櫻井副大臣は,「厚労省から別の日に実施するよう都道府県に指示することは出来ないが,協力を求めることは出来る」と応じた.
更に,藤川常任理事は,准看護師学校養成所の厳しい現状を説明するとともに,養成所の新設及び定員増を認めてもらいたいと要望した.
|
日本医師会ホームページ http://www.med.or.jp/
Copyright (C) Japan Medical Association. All rights reserved.
|