日医ニュース
日医ニュース目次 第1248号(平成25年9月5日)

日医始め5団体で「日本専門医機構(仮称)」組織委員会を設置

日本専門医機構(仮称)組織委員会
初会合終了後会見を行う横倉会長(中央右)
 「日本専門医機構(仮称)」組織委員会の初会合が八月六日,日医会館で開催された.
 本委員会は,厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」が四月に取りまとめた報告書の中に,専門医を認定する第三者機関を設置することが明記されたことを受けて設置されたものである.
 当日は,委員長に金澤一郎元日本学術会議会長を選出した後,本委員会を日医,日本医学会,全国医学部長病院長会議,四病院団体協議会,日本専門医制評価・認定機構で構成することを確認.引き続き,今後の進め方等について議論が行われ,組織委員会の下に,定款策定委員会,役員選考委員会,財務委員会,広報委員会,総合診療専門医育成委員会の五つの委員会を設置することを決めた.
 その後は,横倉義武会長始め,久史麿日本医学会長,森山寛全国医学部長病院長会議顧問,堺常雄日本病院会長,池田康夫日本専門医制評価・認定機構理事長,金澤委員長がそろって出席し,小森貴常任理事司会の下で記者会見が行われた.
 横倉会長は,「日医は長年にわたり,地域医師会と共に地域医療に関与しており,日本の地域医療の特徴や制度に熟知していることから,専門医制度と地域医療との整合性を図る必要性が生じた際には,制度運営において必ず力になることが出来る」と強調.専門医の認定については,「全国の全ての医師に一定の教育を行うことが出来るのは日医の生涯教育制度しかない」とし,その活用を求めた.
 その上で,横倉会長は,今回の専門医制度改革について,そもそもの目的は国民に医療から最大の恩恵を受けてもらうことにあるとして,今後もその実現に向けて引き続き協力していきたいとした.
 久日本医学会長は,今回の専門医制度の見直しは,(1)患者の立場から専門医を認定しようとしている(2)総合診療専門医という新たな基本領域を創設した─という点で新たな出発と言えると指摘.そういった意味でも,「日本専門医機構(仮称)」が,日本の医療提供体制を変えていけるものと期待していると述べた.
 金澤委員長は,「専門医制度が国民にとって分かりやすい制度となり,上手に専門医を利用してもらえるようになるための一歩を踏み出した感があり,とてもやりがいのある仕事だと思っている」とし,機構設立に向け,スピード感を持って議論を進めていく考えを示した.
 今後は,本年十〜十一月に概要を整え,年度内に機構を立ち上げることを目指して,精力的に議論を行っていくことになる.

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