日医ニュース
日医ニュース目次 第1260号(平成26年3月5日)

審議会報告

 日医役員が出席した主な外部審議会(二月十二日〜十七日開催)の概要を紹介する.

新人看護職員研修ガイドライン改訂案を了承
─新人看護職員研修ガイドラインの見直しに関する検討会─

(報告・藤川常任理事)

 第四回新人看護職員研修ガイドラインの見直しに関する検討会が二月十二日,厚生労働省で開催された.
 本検討会は,今年度に「新人看護職員の臨床研修に関するガイドライン」を改訂することを目的として設置されたものである.
 最終回となる今回の検討会では,これまでの議論を基に作成された「新人看護職員研修ガイドラインの見直しに関する検討会報告書(案)」に基づいて議論を行い,これを了承した.
 報告書は,(一)はじめに,(二)ガイドラインの見直し,(三)新人看護職員研修の一層の推進のための課題等─で構成.(二)のガイドラインの見直しについては,「到達の目安の変更」で十三項目,「一年以内に到達を目指す項目の見直し」で新たに四項目を追加,「到達目標の項目の表現の変更」で十項目,「その他」で死亡時のケアに関する技術項目を追加─等の修正を行うとしている.
 また,日医から前回の検討会(一月十六日開催)に提出した「新人准看護師の技術的側面に関する到達の目安試案」については,その活用が本文中に明記された.
 本試案は准看護師学校が実施した調査結果や,日医の医療関係者検討委員会委員が所属する十四施設で准看教育に携わる看護職二十人から意見聴取した結果を基に作成したものであり,最終調整を経た後に,都道府県医師会,看護学校等にも送付したいと考えている.
 なお,今回の報告書を踏まえて作成された「新人看護職員研修ガイドライン改訂版」は,厚労省のホームページ上で公表されている.

医療情報に関する個別法の必要性を改めて指摘
─レセプト情報等の提供に関する有識者会議─

(報告・石川常任理事)

 レセプト情報等の提供に関する有識者会議(第十九回)が二月十三日,厚労省で開催された.
 議事は,「レセプト情報等の利活用の促進に係るこれまでの議論の整理について」であった.
 当日は,「民間利用の検討に関する論点」とする資料が示されたが,現行のレセプト情報等の提供依頼の申し出を行うことが出来る者の範囲は,国の行政機関や公益法人等の公益性が高い研究を行う機関であり,基本的に営利企業は対象外との考えの下に審査を行っている.
 会議の中では,厚労省に対して,医療情報に関する個別法の必要性を重ねて指摘しており,引き続き啓発を行っていきたいと考えている.

がんになっても安心して働き暮らせる社会の構築を目指して
─がん患者・経験者の就労支援のあり方に関する検討会─

(報告・道永常任理事)

 第一回がん患者・経験者の就労支援のあり方に関する検討会が二月十七日,都内で開催された.
 本検討会は,平成二十四年六月に閣議決定された「がん対策推進基本計画」の中に,「がんになっても安心して働き暮らせる社会の構築」が新たに掲げられたこと等を受けて設置されたもので,当日は,座長の選任などが行われた.
 議論の中では,産業医と主治医の情報共有の手段として,がん治療のクリティカルパスのようなものをつくることを提案した他,がん患者が働きながら,通院出来るよう休日・夜間診療についても検討していきたいとの意見を述べた.
 今後は,月一回程度のペースで,「がん患者等の就労に関するニーズ・課題」「求められる方策」等について検討を進め,夏ごろまでに検討結果を取りまとめる予定となっている.

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