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第1261号(平成26年3月20日) |
2月26日
男女共同参画の更なる推進のために教育の充実や意識改革を
小森貴常任理事は,男女共同参画委員会が二年間の審議を経て,二月二十一日に小笠原真澄委員長(秋田県医師会理事)から横倉義武会長に提出した答申について報告した.
本答申は,横倉会長からの諮問「男女共同参画のさらなる推進のために」を受けて取りまとめられたものであり,(一)はじめに,(二)日本医師会における男女共同参画についての検証,(三)今後へ向けて,(四)おわりに─から構成されている.
「日本医師会における男女共同参画についての検証」では,本委員会の活動状況や会内委員会の女性医師の参画状況を示している.
また,日医役員への女性医師の参画を推進する具体的な方策として,「日本医師会理事女性医師枠の創設」の検討を掲げ,「会長選挙制度に関する検討委員会」「定款・諸規程検討委員会」に向けて「女性医師枠の創設」に関する要望書を提出したことが記されている.
要望を受けた「定款・諸規程検討委員会」では,検討の結果,理事定数の増員を求める中間答申を行い,そのことを受けた日医執行部の意向がはっきりと示されたことから,今後の動きは加速するとの見方を示し,日医が公表した数値目標「女性一割運動」の重さを受け止め,目標を達成するよう要望している.
「今後へ向けて」では,男女共同参画の視点に立った意識改革に必要なこととして,大学医学部学生や高校生以下の若年者を対象とした「男女共同参画を推進する教育の充実」を掲げるとともに,「男性医師の意識改革」として,男性医師へのアンケート調査を行ったことや,「病院長,病院開設者・管理者等への講習会」で利用出来るスライドを作成したことなどが記載されている.更に,「女性医師の意識改革として」では,男女を問わず医師としての職業の意味,意識をしっかり学び保持させることの重要性を記している.
「おわりに」では,少子高齢社会では男性主導社会一辺倒では立ち行かないとした上で,組織が活力を維持し発展していくために,女性が十分に能力を発揮していくことが求められているとし,日医の男女共同参画推進のために,答申の提言が生かされ,二〇二〇年までに,指導的地位に女性が占める割合を少なくとも三〇%程度とすることが実現されるよう切に願うとしている.
同常任理事は会見の中で,「日本医師会理事女性医師枠の創設」について,理事への勤務医・女性医師の積極的登用のため,定款で定めている理事定数を「理事二十九名以内」に増員する案が理事会で承認されたことを報告.
三月に開催する日本医師会臨時代議員会に上程されることを説明した上で,日医が平成二十三年三月に公表した男女共同参画に関する「女性一割運動」を示し,本年度の日医会内委員会の女性委員比率が九・六%であったことから,次年度には達成出来るよう考えていきたいとした.
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