指導:東京慈恵会医科大学薬物治療学研究室助教授 景山 茂 |
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山のような薬を前に途方に暮れたことはありませんか。慢性疾患を抱える人は処方される薬が多くなりがちですが、本当に必要なのかと思いながら服用される方も少なくないでしょう。しかし薬は、医師が個々の患者さんの病態に合わせて適正に処方設計し、さらに薬剤師がその処方に従って調合しますから、患者さんが指示どおりに正しく使用しなければ、治療効果が発揮されないばかりか、副作用の原因となることもあります。 | ||
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粉剤、錠剤、カプセル剤とさまざまな剤形の飲み薬は、製薬会社で開発される時点で「コップ一杯(約200タ)の水か白湯で使用されることを前提としていますが、意外に知られていません。なぜ「水か白湯」かというと、錠剤が溶けやすく、胃腸粘膜への刺激を軽減し、吸収をよくするためです。水を用いないと、薬物の濃い状態が粘膜に強い刺激となり、たとえば食道内に停溜して潰瘍の原因になったりします。必ず水といっしょに飲み、服用後は食道内に停溜しないよう、しばらくは横にならないでください。 | ||
薬で他の病気にならないために |
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薬は、病気の種類にによって内容が違っているのは当然てすが、体内での働き方や年齢などによっても異なるため、より効果的に治療を進めるために、服用は食事の前か後か、食事と食事の間か、あるいは何時頃か、そして何錠(個、包)ずつ飲むか、などが指示されています。1日でも早く病気がよくなるよう、また薬のために潰瘍など他の病気になったりしないよう、初めての薬を処方されて疑問が生じたら、必ず医師や薬剤師に飲み方を尋ねてください。 |
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