指導:虎の門病院耳鼻咽喉科医長 熊川 孝三 |
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難聴の種類は人によってさまざまです。その原因によって伝音難聴、感音難聴に分けられます。また聞こえの程度により、軽度、中等度、高度難聴に分けられます。 「伝音難聴」は鼓膜や中耳が原因の難聴ですから、手術で機能を回復できます。しかし、中耳や聴神経の異常が原因である「感音難聴」では補聴器で補うことになります。 |
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最も身近な“老化のための難聴”もこの感音難聴です。音が聞こえても、ことばの明瞭度が落ちる(ことばがはっきり聞きとれない)、まわりが騒がしかったり、音楽が流れていたりするとわかりにくい、早口ではわかりにくい、などの症状が出てきた場合には、そろそろ軽い老化が始まっていると考えられます。 | ||
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補聴器には耳穴型、耳掛け型、箱型などの種類があり、この順に形が大きくなります。最近では、それぞれの耳の穴の形に合わせてオーダーメードで作る耳穴型が、小さく目立ちにくいという理由から好まれているようです。ただし眼が悪くて細かいものが見えづらかったり、細かい操作が苦手な場合には扱いに困ることもあります。このような方や高度難聴の方には、耳掛け型や箱型補聴器が適しています。 新しい補聴器として、状況に応じて特性を変えられるプログラマブル補聴器や、音声をデジタル変換して聞きやすくするデジタル補聴器なども登場しました。ただし「高価=必ずよく聞こえる」わけではありません。 補聴器は一般の電気製品とは違います。医師の診察、検査を受けた上で、ご自分の耳に合わせて、きちんと納得がゆくまで調整を受けることが上手に使いこなすコツです。 |
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