白クマ
日医白クマ通信 No.109
2005年5月9日(月)


ACLS(二次救命処置)研修の推進などについて議論

第1回救急災害医療対策委員会


 平成17年度第1回救急災害医療対策委員会(委員長:小林国男前帝京大医学部附属病院救命救急センター長)が、4月27日、日医会館で開催された。

 当委員会では、会長諮問「医師による救命処置・治療の推進について」に対する答申をまとめる検討を進めており、当日は、ACLS(二次救命処置)研修の推進を中心に議論が行われた。

 雪下國雄常任理事は、提出資料8件について説明し、「平成16年3月の日医ACLS研修事業施行以来、合計312回の研修会の指定を行ない、3,476名(オプション研修修了者、再修了者を含む)の修了証を交付したこと」「ACLS訓練用人形やAEDの共同購入支援事業を実施したこと」「46都道府県医師会に対し、一律100万円のACLS訓練用人形等購入費補助事業を実施したこと」「ACLSトレーニングマニュアル(日医版)を制作し、3月15日に日医全会員に配布したこと」などを報告した。

 また、ACLS研修推進の大きな課題「インストラクターの確保」については、登録制の採用を前提とした意見交換が行われ、登録インストラクターの基準の策定方法などについて、多岐にわたる意見が出された。

 その後、心肺蘇生法を簡易に説明した「ABCカード」および「救急の日」ポスターの制作(平成17年度版)について意見交換が行われ、今年度のポスター、カードから新たに「D」(AED:自動体外式除細動器による除細動)を加えることが確認された。

 最後に、小林委員長は、兵庫県で発生した福知山線の脱線事故に関連して、隣接県としてどのような対応が出来たかの検証を大阪の茂松委員から、また厚生労働省、消防庁には公的な視点からの事故検証をレポートとして提出することを求め、次回委員会(6月29日(水)開催予定)で、医師会の災害時の医療救護対策について議論を進めることとなった。


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