白クマ
日医白クマ通信 No.1119
2009年3月27日(金)


定例記者会見
医師の団結を目指す委員会答申「医師の団結に向けた具体的方策」を公表
―内田常任理事

内田常任理事


 内田健夫常任理事は、3月25日の定例記者会見で、医師の団結を目指す委員会が、唐澤人会長からの諮問「医師の団結に向けた具体的方策」について答申を取りまとめ、3月17日に森洋一委員長(京都府医師会長)から唐澤会長に提出したことを報告した。

 本委員会では、勤務医や女性医師の意見が反映される体制作り、医学生、研修医との有機的な関係の構築に向けた具体的方策や他団体との連携、今後目指すべき医師会のあり方などについて検討を重ねてきた。

 答申は、(1)はじめに、(2)医師会活動の現状と医療状況、(3)なぜ、団結できないのか、(4)何のための団結かを明確に、(5)議論の中で課題とされたもの(勤務医の過重労働、女性医師の就労環境整備、医療安全調査委員会設置、医師臨床研修制度のあり方)、(6)結論―からなっている。

 諮問事項である「医師の団結」については、1)医療崩壊を阻止して、国民の健康と生命を守り、国民の安心と安全を確保できる医療制度を確立する 2)国民の健康と生命を守るためには、安全で質の高い医療を提供する 3)安全で良質な医療を提供するためには、医療提供側の自律機能の推進とともに労働環境の整備を行う―の3つの基本理念をもとに、総力を挙げて取り組むべきとの考えが示されている。

 また、基本理念をもとにした「医師の団結」のための方策として、1)日医の活動の透明化 2)勤務医と開業医の接点の強化 3)特に勤務医の労働環境改善に最前の努力を払う 4)医療安全、医療事故への適切な対応が行われるための公平で公正な調査委員会の設置 5)共通の課題解決のために協働して取り組めるようなフレキシブルな会務の運営 6)女性医師が働きやすい職場環境の構築―を提言。これらの提言を医師会の真摯な取り組みとして多くの医師に示すことが、より多くの医師の強固な団結に結び付くと結論付けている。

 同常任理事は、今回の答申について、「会務に反映させるよう、執行部としてさらに検討していきたい」と述べた。また、答申に、全5回の委員会では十分に議論を尽くせなかった1)医師会・医師会活動を知ってもらう努力をする2)研修医への日常的な医師会活動の広報 3)勤務医への働きかけ―について、今後の検討の継続を期待したいと明記されていることにも触れ、「具体化に向けて、来年度も引き続き、プロジェクト委員会を立ち上げて検討していきたい」と今後の抱負を述べた。

◆問い合わせ先:日本医師会庶務課 TEL:03−3946−2121(代)

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