白クマ
日医白クマ通信 No.1157
2009年7月21日(火)


定例記者会見
「保健師助産師看護師法及び看護師等の人材確保の促進に関する法律の一部改正について」
―羽生田常任理事

羽生田常任理事


 「羽生田俊常任理事は、7月15日の定例記者会見で、来年4月に施行される、保健師助産師看護師法及び看護師等の人材確保の促進に関する法律の一部改正に対する日医の見解を公表した。

 まず同常任理事は、改正のポイントとして、保健師、助産師それぞれの国家試験の受験資格である文部科学大臣の指定した学校における修業年限が、従来の「6か月以上」から「1年以上」に延長されることを挙げた。その背景として、かつては看護師学校養成所を修了したうえで、民間あるいは都道府県の養成所において保健師、助産師それぞれ6か月ずつの教育を受け、両方の受験資格を得ることが多かったが、現在は6か月での養成を行っているところがなくなっていることを説明した。

 次に、看護師国家試験の受験資格の、「文部科学大臣が指定する大学(短期大学を除く)において看護師になるのに必要な学科を修めて卒業した者」という文言が追記されることについては、大学が改めて明記されるだけであり、受験資格そのものにはまったく変更はなく、看護師免許においても、大卒、養成所卒等の区別はないことを強調した。

 また、保健師、助産師、看護師及び准看護師に対し、免許取得後も臨床研修等の研修を受け、資質向上を図ることが努力義務規定として盛り込まれたことについては、医師の臨床研修のように法的に縛られたものではないと説明。毎年新たに誕生する全ての看護職員に一律に研修を受けさせるのは物理的に不可能であり、どのような方法を取っていくか厚労省の検討会で議論中であると述べた。

 最後に同常任理事は、今回の改正法が看護師不足に与える影響を問う記者からの質問に対して、国家試験受験資格は変わらないので、全く影響はないとの考えを示した。

◆問い合わせ先:日本医師会地域医療第一課 TEL:03-3946-2121(代)
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