白クマ
日医白クマ通信 No.202
2005年8月24日(水)


第6回第IX次生命倫理懇談会

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「老年期のターミナルケアと小児難病に対する緩和医療について意見交換」

 第6回第IX次生命倫理懇談会(座長:高久史麿日本医学会長)が、8月22日に日医会館で開催された。

 当日は、大友英一浴風会病院院長を講師に迎えての「老年者のターミナルケアについて」と題する講演と、斎藤加代子委員からの「小児難病に対する緩和医療」についての発表が行われた。

 大友院長は、老年者のターミナルケアと痴呆の問題が21世紀の重要な問題であると述べたうえで、自身が参加して行った延命処置に関するアンケートの調査結果を報告。とりわけ回復の見込みがない「植物状態」に対する延命処置の問題は多くの国民がいつの日かかかわるかも知れない問題であり、これから10年くらいの時間をかけて、国民全体の問題として議論していくべきであるなど持論を展開した。

 斎藤委員は、小児の特徴や小児における終末医療の特徴について説明。小児の終末医療については、年齢、発達に応じた情報伝達とケアおよび家族サポートが重要であるとした。また、脊髄性筋萎縮症1型における緩和的医療と積極的医療の選択例、Duchenne型筋ジストロフィーの運動機能障害進展過程など、実例をもとに具体的な報告が行われ、小児難病(神経筋疾患)の終末期医療の特徴について説明された。


群馬県前橋市医師会
「本年度本格的実施のマンモグラフィ併用乳がん検診について」


 前橋市医師会では以前より前橋市と協力して、各種住民検診はかかりつけ医で受診できる個別検診を実施してきました。

 それまでの乳がん検診は視触診のみでしたが、平成11年度よりマンモグラフィ導入の検討を開始し、平成14年5月に市医師会診療所にマンモグラフィ撮影装置を設置。A会員による読影有資格者(マンモグラフィ検診精度管理中央委員会主催の読影講習会検定にてB判定以上)の確保を図り、平成14年3名、平成15年7名、平成16年1名、平成17年現在2名と増え、計13名となりました。

 前橋方式として、かかりつけ医で視触診をした後、市医師会診療所にマンモグラフィ予約撮影、そのフィルムを二重読影施行し(読影有資格者のA会員2名で一次読影、乳がん専門医が二次読影)、その結果をかかりつけ医に戻し受診者に説明。精検の必要があれば精検機関に紹介する手順としました。

 平成15年度に3カ月間のパイロットスタディを開始し受診者266名、平成16年度は8カ月間のパイロットスタディで受診者635名でした。

 今年度より本格的行政検診となり、マンモグラフィ予約撮影は市医師会診療所のほかに市内の5基幹病院と1検診専門施設にも協力をいただき、8月15日現在2,603名の受診者と一気に増加しています。

 全国的にも乳がん啓蒙キャンペーンが実施されており、今後も市民の方々に多数受診していただくよう前橋市医師会でも努力していきたいと考えています。

文責:前橋市医師会検診担当理事 八木茂
広報担当理事 中野秀彦

◆問い合わせ先:前橋市医師会 TEL:027-243-5611


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