白クマ
日医白クマ通信 No.222
2005年9月13日(火)


第4回病院委員会
「『公私の病院の役割』、『医療機関の情報公開』などについて議論」

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 第4回病院委員会が、9月9日、日医会館で開催された。

 担当役員の青木重孝常任理事のあいさつのあと、(1)平成17年度病院委員会報告書案について、(2)公私の役割分担のあり方、(3)経営基盤に関する基本的問題、(4)小規模病院の今後のあり方、(5)医療界の自己変革と国民的理解などについて協議を行った。

 (2)、(3)については、「医療とはそもそも公益性のあるものであり、公私の役割分担に必要以上に踏み込むのは、国民の混乱を招くのではないか」「2次医療圏には中核病院が必要だが、それを民間病院が担う方が効率的で、かつ国民のニーズに見合った運営ができるのではないか」「病院など公益性が高い施設には、自治体が土地を無償貸与する、運営費を補助するなどが本来的な姿だといえる」「医療法人制度については、公益性の高い医療法人と出資額限度法人の2類型に早く移行すべきである」などの意見が交換された。

 (4)では、現在、耐震構造やアスベスト等による建替えなどの問題もあり、小規模病院の経営が今後ますます厳しくなることが予想されることから、病床を削減する代わりにそれに見合う保障をつけることが提案された。

 (5)では、「情報公開することに異論はないが、そのための人手が不足である」「医療機関の情報公開については、多くの国民が求めている。準備はたいへんだが、問い合わせの件数が減るなどのメリットもある」「医療機関は積極的に情報公開して、できるだけ選択肢を国民に提示し、国民に選択権を与えることが時代の要請に合致している」などの意見が出された。

 次回に報告書をまとめる予定となっている。


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