白クマ
日医白クマ通信 No.284
2005年11月28日(月)


石川県医師会「石川県医療推進協議会で決議」

◆石川県医療推進協議会のページ http://www.ishikawa.med.or.jp/kyougikai/2.html

 11月23日、石川県医師会、看護協会、歯科医師会、薬剤師会、各患者団体等で構成される石川県医療推進協議会総会が開催され、下記のとおり、国民皆保険制度を守る決議がなされた。

決議

 厚生労働省が去る10月19日に発表した医療制度構造改革試案は、国民の健康を守るべき責任を持つ官庁の立場を放棄し、経済財政諮問会議や財務省の意見に添ったものとなっている。

 日本の医療の評価は世界第1位であるが、国内総生産に対する総医療費の割合は18位であり、先進諸国と比較して決して高くはない。

 しかるに、この優れた医療制度が、歳出削減の最大の標的とされ、医療費総枠の抑制を始め、高齢者の自己負担の増額、保険免責制の導入、入院時の食費や病床代の自己負担化等を迫られている。

 わが国は、少子高齢化の人口構成に何らの歯止めをかける有効な政策を打ち出せぬまま、合計特殊出生率が下がり続け、本年から人口減少に転じることとなり、高齢者人口は増えると共にその医療費は加齢に伴い必然的に増加せざるを得ない状況にある。

 こうした現状を無視し、財政至上主義を社会保障に持ち込もうとする政府の姿勢は、国民の医療と保健の向上に取り組むべき国の責務を放棄するものであり、世界に誇る国民皆保険制度により実現されてきた、いつでもどこでも安心して良質な医療を享受できる現在の制度は絶対堅持されなければならない。

 よって、われわれは真に国民のための医療制度の確保を目指し、次のように決議する。

  一. 世界に冠たる国民皆保険制度の堅持
  一. 高齢者のさらなる患者負担増反対
  一. 保険免責制度の導入反対
  一. 総枠規制等の医療費抑制策導入反対

平成17年11月23日
石川県医療推進協議会

◆問い合わせ先:石川県医師会 TEL:076-239-3800


鹿児島県医師会「国民に安心・安全の医療を」
鹿児島県医師会が県議会厚生委員と懇談

 鹿児島県医師会執行部は、過日、鹿児島県議会環境生活厚生委員の委員ら8人と懇談会を開き、医療制度改革をめぐる厚労省試案を中心に意見交換した。

 医師会は「医療を正しく理解していただくために」のテーマで、日医が作成した「日本の医療の現状と将来」など資料を駆使しながら説明。患者国民にシワ寄せされる医療費負担に関して「わが国の医療政策は『医療費が過去に比べて増えたから抑制する』というやり方。アメリカをはじめドイツ、フランスなど先進諸国に比べ国内総生産(GDP)に対する割合はぐっと低い。こうしたグローバルな観点から考えていく必要がある」と指摘し、県政の場でも議論してほしい旨、要望した。

 県議会委員側から「厚労省試案では国民の受診抑制が起こる。今こそ『命と健康を守る』社会保障を政府に訴えていかなければならない」など切実な意見が出た。医師会は国民皆保険制度を守る運動を展開する計画なども説明し協力を促した。

(文責:鹿児島県医師会常任理事 野村秀洋)

◆問い合わせ先:鹿児島県医師会 TEL:099-254-8121


秋田県医師会「官民が一体となった、自殺予防対策への取り組み」

 秋田県は、年間約500名の自殺者があり、平成7年から8年間連続して人口10万人当たりの自殺率が、全国第1位となっております。

 この問題に対応するために、秋田県医師会を始め県当局、市町村、秋田大学、民間団体など官民が一体となって、自殺予防対策に取り組んでいます。

 この一環として、この度「自殺予防 心はればれ運動」が開始されましたが、秋田県医師会とNHK秋田放送局はこの運動にタイアップして、特別プログラム「心の健康・自殺予防シリーズ」を放送することとなりました。以下、ご参考までに、放送内容等をお知らせいたします。

〔ご参考〕
 ■11月28日(月)
 「ストレスと心」 秋田大学医学部 清水徹男
 ■11月29日(火)
 「うつにはどんな症状があるか」 秋田赤十字病院 橋本 誠
 ■11月30日(水)
 「うつの治療」 市立秋田総合病院 水俣健一
 ■12月1日(木)
 「うつ、死にたい人にどう接するか」 笠松病院 稲村 茂
 ■12月2日(金)
 「秋田県の自殺の現状」 秋田県精神保健福祉センター 伏見雅人
 ※NHK秋田放送、午後5時10分からの「テレビこまち」の中での放送になります。

(文責:秋田県医師会常任理事 佐藤家隆)

◆問い合わせ先:秋田県医師会 TEL:018-833-7401