白クマ
日医白クマ通信 No.299
2005年12月9日(金)


看護師の需給に関する調査について
「厚労省の看護師の需給の見通し、日医の推計と大きな乖離」

 日医の青木常任理事は、日医白クマ通信の取材に応じ、看護師の需給に関して、以下のような意見を述べた。

 「12月8日開催の『第6回第6次看護職員需給見通しに関する検討会』で示された看護職員需給見通しの数値は、日医が各県から報告を受けた速報値との乖離が大きすぎる。各県の集計段階で、数値が修正されているようだが、その内容については明らかにされていない。数値があまりに乖離しているのは問題があると考えている」

 日医の集計では、平成18年で、54,713人の看護師が不足しているが、平成22年でも、45,991人が不足すると見積もられている。一方、昨日の検討会で示された見通しは、平成18年で、43,700人の不足、平成22年で17,200人の不足にまで改善するとしている。

 また、各県の速報値についても、青木常任理事は、以下のような問題点を指摘した。

(1)再就業者数が、第5次需給見通し(13〜17年)に比べ、倍の水準になっている都道府県がある。(例:第5次見通しでは、1,800人〜2,300人台であったものが、今回は4,600人〜5,100人台を見込んでいる)

(2)再就業者数の5年間の伸びが大きすぎるのではないかと思われる県がある。
(例:平成18年に比べ、平成22年は約2.5倍の再就業者を見込んでいる)

(3)再就業者数の基礎数が、供給数の規模に比して大きいのではないかと思われる県がある。

(4)退職者数の伸びが少ないのではないかと思われる県があるが、団塊の世代の退職の影響は考慮されているか。

◆問い合わせ先 日本医師会広報課:TEL:03−3946−2121(代)


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