白クマ
日医白クマ通信 No.371
2006年4月19日(水)


唐澤会長、木下常任理事記者会見
産婦人科医の逮捕・起訴による医療現場への影響を懸念

左:木下常任理事、右:唐澤会長


 福島県立大野病院の産婦人科医が、医師法第21条違反と業務上過失致死の疑いで逮捕・起訴された問題で、唐澤祥人会長は、4月18日、木下勝之常任理事とともに日医会館で記者会見を行い、この問題に対する日医の考えを改めて説明した。

 唐澤会長は、まず、医師が逮捕・起訴されてしまったことについて、「類似した事例と比較しても、大きな疑問を感じざるを得ない」と捜査当局の対応を疑問視。そのうえで、今回のように医師法第21条が拡大解釈され、捜査機関がいきなり捜査権を行使するような事態が全国各地で起きれば、医療現場に混乱が生じ、国民にも悪影響を及ぼしかねないとその問題点を指摘した。 右:中川常任理事

 また、今回のように医療の経過中に不幸な出来事が起きてしまった場合には、単に責任追及するのではなく、その原因を医療関係者自らが究明していくことが大事になると強調。加えて、どのような場合に届出を行うべきかについて議論を行い、国民の合意を得たうえで、新たな医療事故の届出制度を構築することを求めた。

 今後の日医の具体的な対応については、木下常任理事が、(1)早いうちに会内に委員会を立ち上げ、医師法第21条の問題についての議論を開始すること、(2)委員会のメンバーには医療関係者だけではなく、司法の関係者にも加わってもらうこと―などを説明した。

◆問い合わせ先:日本医師会広報課 TEL:03-3946-2121(代)


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