白クマ
日医白クマ通信 No.710
2007年8月13日(月)


北海道小樽市医師会「創基100年記念講演会を開催」

 小樽市医師会は、去る8月11日土曜日にヒルトン小樽において、小樽市医師会創基100年を記念して“ワクチン最前線”をテーマに、公開記念講演会を開催した。出席者は214名で医療関係者ばかりでなく、多くの市民が熱心に耳を傾けた。

 本公演会は、最先端の話題を医療関係者および市民に最高の演者で提供した。

 講演会の開始に先立ち、当医師会会長城守が創基100年の由来にふれ、当医師会が異なる状況の下で、多方面に亘って市民の健康を守るため活動を続けてきたことを強調した。また、昨今の医療を巡る非常に困難な状況に触れ、その中でも医師会は今後も積極的な運動を展開してゆく覚悟を表明した。

 今回の講演会は“ワクチン最前線”がテーマであった。20世紀が抗生物質の時代であったのに対し、21世紀はワクチンの時代となり広範な疾病に対し、より安全な、しかも根本的な治療を行い得るようになるとの予測から、当医師会理事、札幌医科大学名誉教授千葉峻三先生の発案、企画により実現した。

 今回の講演会では、いずれも世界の最先端で活躍されている時代を代表する4人の先生方が講師として招かれ、ワクチンを巡る話題が多方面から展開された。

 まず、総論が堤裕幸先生によって示され、次いで帯状疱疹を巡って既存のワクチンの新しい使い方について(神谷齊先生)、パピローマウイルスによる子宮頚部がんに係わって、原因が不明であった疾患の原因ウイルスを突き止めワクチンを作成する話題(堀内清)、そして今後発生が懸念される新型インフルエンザに関して、まだ存在しない病気のワクチンを作る課題(岡部信彦)と非常に幅広いテーマが一般の聴衆にもわかりやすく語られた。

 小樽市医師会では、今後この講演内容を冊子にまとめ発刊の予定。

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「ワクチン最前線」小樽市医師会創基100年記念公開講演会

■日  時:2007年8月11日(土)

■会  場:ヒルトン小樽

■講演内容:

1「序論・ワクチン最前線」
  札幌医科大学医学部小児科学講座教授 堤裕幸

2「水痘ワクチンによる帯状疱疹予防」
  国立病院機構三重病院名誉院長 神谷齊

3「子宮頸部がん予防のためのパピローマウイルスワクチン」
  前千葉県衛生研究所長 堀内清

4「新型インフルエンザの脅威とワクチンの開発状況」
  国立感染症研究所感染症情報センター長 岡部信彦

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(文責:小樽市医師会理事 広報担当 高村一郎)

◆問い合わせ先:小樽市医師会 TEL:0134-22-4111


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