白クマ
日医白クマ通信 No.723
2007年9月7日(金)


唐澤会長と舛添厚生労働大臣が初会談

舛添要一厚生労働大臣


 九月五日、唐澤人会長、竹嶋康弘・宝住与一両副会長、羽生田俊・中川俊男両常任理事は、去る八月二十七日に発足した安倍改造内閣の厚生労働大臣に就任した舛添要一氏を表敬訪問した。

 唐澤会長が、舛添氏の初入閣に祝意を述べたのに対し、舛添厚労大臣は「日医の主張は、自由民主党の参議院政調会長の時代から、何度もレクチャーを受けているので、よく知っている」と語った。

 唐澤会長は、「今日、医療崩壊と呼ぶべき事態が進行している。日医も、この難局を打開するために積極的に提言していくので、ぜひとも耳を傾けて欲しい」と要望した。

与謝野馨官房長官


 この後、中川常任理事が、医療費財源確保の必要性などについて、「二〇〇一〜二〇〇六年度の過去五年間で、あるべき社会保障費の自然増に対し、累計三兆三千億円が失われた。今後五年間、同様の抑制が続くと、二〇一一年には、累計(十年間)で十二兆一千億円が失われることになる。この結果、国庫の医療費支出ベースに換算して、八兆円弱、医療費全体に換算すると三十兆円を超えることになり、国民医療費の約一年分が削減されることになった。これでは医療が崩壊してしまう」と訴えた。

 これに対して舛添厚労大臣は「私一人の力ではどうにもならないが、力を重ねていきたい。今は、消費税を上げることなしに医療費を増やせないか考えている。そのためには、国民の皆さんにも協力をしてもらわないと難しいと思う。たとえば風邪の予防にうがいを徹底するなどの努力である。日医には今後とも定期的に要望を出してもらい、われわれも謙虚に耳を傾けていく姿勢をとっていきたい」と、述べた。

額賀福志郎財務大臣


 最後に、唐澤会長が、「われわれは国民の医療を守るために大いに力を尽くすので、厚労省からも、医療費財源確保への努力を、ぜひともお願いしたい」と要望、会談は、なごやかなうちに終了した。

 また、九月六日には、同じメンバーが、与謝野馨官房長官、額賀福志郎財務大臣を表敬訪問し、舛添厚労相に対するものと同様の要望を行った。特に額賀財相には、医療費財源の確保を強く訴えた。


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