副鼻腔炎の症状が重くなると、炎症のせいで鼻腔粘膜の一部が膨らんで「きのこ」のように突出してくることがあります。これは鼻茸(はなたけ)というポリープで、鼻腔をふさいでしまうことがあります。そもそも、鼻腔に通じる孔の通気が悪いと慢性副鼻腔炎になりやすく、そこに鼻腔のポリープができるとさらに通気が悪くなって症状が悪化する、という悪循環です。
外科的に鼻茸を切除しても、副鼻腔炎が治らないと再発するので、切除と同時に炎症の治療をする必要があります。
また、副鼻腔炎は気管支など気道の感染防御能の低下と関係していることがあり、このような場合はせきやたんといった慢性気管支炎の症状を呈します。
近年、花粉症などのアレルギー性鼻炎の方が多くなりました。そうした情報によく触れているせいか、蓄膿症に特徴的な黄色や緑色がかった鼻汁が出ているのに、アレルギー性鼻炎だと思って治療をしない人もいるようです。
鼻づまりや粘りけのある鼻汁などの症状が続くときは、耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。