あなたのため、そばにいる人のため 禁煙は愛

禁煙の医学

やめたくても
やめられない
喫煙
「ニコチン依存症
という病気です

  • 喫煙で「集中力が増す」「イライラが消える」は錯覚
  • 脳に瞬時に届いて快感物質を出してすぐに消えるニコチンの作用が依存をつくる
  • ニコチンは麻薬と同じくらい依存性が高い

禁煙が難しいのは
体も心も
依存しているからです

たばこがなかなかやめられないのは「意志が弱いからだ」と思い込んでいる人がいますが、禁煙できないのは、ニコチン依存症という病気のためだと、まず認識してください。ニコチン依存症の人はニコチンが切れるとイライラやストレスを感じるようになります。ここで喫煙すると脳波が一時的に正常に戻るだけでなく、快感物質(ドーパミン)も放出されるため、「たばこでリラックスできる」と錯覚してしまっているので20)

Dani JA, et al. Neuron.1996; 16: 905-8

たばこがやめられなくなる
ニコチンのワナ!

ニコチン依存症の強さは
麻薬と同じくらいやっかい

ニコチン依存症になりやすいのは、たばこの煙を吸い込んだ途端にニコチンが肺から急速に吸収されることも関係しています。喫煙を開始して約7秒でニコチンが作用し、イライラ解消が実感されるため、脳で喫煙がよいものだと認識され、ニコチン依存が強化されます。ただし、ニコチンの影響はなくなるのも早く、イライラやストレスが再び出現します。これが「ニコチン切れ」という離脱症状(禁断症状)です。

ニコチン依存症から抜け出すのは、ヘロインやコカインをやめるのと同じくらい難しいといわれています。依存症になる前に早めに禁煙に取り組みましょう。

ニコチンは、ヘロインや
コカインなどの
麻薬と同じくらい
依存性が高い!

  • 使用者が依存症になる割合 ニコチンヘロインコカイン > アルコール > カフェイン
  • 依存症になった人の禁断症状の強さ アルコール > ヘロインニコチンコカイン > カフェイン
  • 依存症の人がやめる難しさの度合い コカインヘロイン = アルコール = ニコチン】 > カフェイン

Royal College of Physicians:Nicotine Addiction in Britain: A Report of the Tobacco
Advisory Group of the Royal College of Physicians. 2000 より作図

こんな症状があったら、
ニコチン依存症?

  • 自分が吸うつもりの本数より、
    ずっと多い本数のたばこを吸ってしまう
  • たばこが吸えないような仕事やつき合いを避けたことがある
  • 禁煙や本数を減らした時、
    たばこが欲しくてたまらなくなることがあった
  • 吸う本数を減らした時、イライラする、怒りっぽくなる、
    憂うつになる、頭痛がするなどの
    症状がでたことがある
  • 病気で身体がつらいにもかかわらず、
    たばこを吸ってしまったことがある

TDSニコチン依存度テストより抜粋