日医ニュース 第882号(平成10年6月5日)

病院・診療所の整備費の補正予算(案)について
(医療施設近代化施設整備事業)


介護基盤整備促進事業

1.目 的

 介護保険法の施行を控え、要介護者の受け皿としての基盤となる療養型病床群の整備促進を図る。

2.補助対象

 医療法人、個人等厚生大臣が適当と認める者が開設する病院及び有床診療所

3.補助条件

 医療施設近代化施設整備事業

 介護基盤整備促進事業

 既存の病院・診療所における療養型病床群への転換整備事業(改修等)に対して施設整備費の補助を行う。

 病床過剰・非過剰地域:病院・診療所

 ただし、過剰地域は病床10%削減

※医療法本則基準 ただし、廊下の基準は緩和

 

区分 介護基盤整備促進事業
     病院      診療所
病室 1床当たり6.4m2
機能訓練室 40m2 機能訓練を行うための十分な広さ
患者食堂 1人当たり1m2以上
浴 室 身体が不自由な者が入浴するのに適した浴室
廊 下 1.2m(両側居室の場合1.6m)

 なお、新設は対象としない。都道府県において、整備目標が定められている場合にあっては、その範囲内とする。

 

4.対象経費

 病室、診察室、処置室、記録室、患者食堂、談話室、機能訓練室、浴室、リネン室、バルコニー、廊下、便所、暖冷房、附属設備等(外来部門を除く)

5.基準額

 1床当たり3,000千円

6.補助率

 1/3(負担割合:国1/3、都道府県1/3以内、事業者1/3以上)

 

初期救急医療体制基盤整備(診療所に対する施設整備費補助)

1.目 的

 初期救急医療体制の確保・充実を図るため、在宅当番医制に参加している診療所の老朽建て替えまたは改修のための施設整備に対して補助を行う。

2.補助対象

 医療法人、個人等厚生大臣が適当と認める者が開設する診療所

3.補助要件

 次の(1)から(5)をすべて満たすこと。

(1)昭和52年7月6日医発第692号医務局長通知「救急医療対策の整備事業について」に基づく在宅当番医制の事業を行っている診療所であること等

(2)築後概ね30年以上経過していること(概ね30年以上とは、25年以上経過のものとする。)

(3)過去1年間において、1月平均1回以上当番の実績があること(ただし、1日の当番が昼夜にわたる場合は、それぞれ1回として算出する。)

(4)スロープを設置する等、高齢者・身体障害者に配慮した整備をすること

(5)対象経費の事業規模が、6,000千円以上であること

※本補助事業は、平成10年度補正予算限りの措置である。

4.対象経費

 診察室、処置室、薬剤室、エックス線室、暗室、待合室、看護婦居室、玄関、廊下、便所、暖冷房、附属設備等

5.基準額

 14,760千円

6.補助率

 1/3(負担割合:国1/3、都道府県1/3以内、事業者1/3以上)

 


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