日医ニュース 第947号(平成13年2月20日)
今後の社会保障制度のあり方を検討 |
第一回社会保障審議会が,一月三十日に厚生労働省で開催された.
社会保障審議会は,厚生労働省統合前の「人口問題審議会」「厚生統計協議会」「医療審議会」「中央社会福祉審議会」「身体障害者福祉審議会」「中央児童福祉審議会」「医療保険福祉審議会」「年金審議会」の八審議会が統合・再編されたものであり,新しくできた「厚生科学審議会」とともに,今後,厚生労働省の基本的な政策を審議する場となる.
冒頭,あいさつに立った坂口力厚生労働大臣は,「省庁再編に伴って新たにこの審議会が設置された.国民の期待も大きいので,社会保障全般について幅広い議論をお願いしたい」と述べた.さらに,枡屋敬悟副大臣があいさつを行った.
会長には貝塚啓明中央大学法学部教授が互選され,会長代理には西尾勝国際基督教大学教授が会長から指名された.
つづいて,社会保障審議会運営規則(案)が示され,審議会の部会の設置,諮問の付議,分科会および部会の議決,会議の公開などについて説明があった.社会保障審議会には,(1)医療分科会(2)福祉文化分科会(3)医療保険保険料率分科会(4)介護給付費分科会(5)年金資金運用分科会(6)統計分科会が設置される予定で,さらに会長が認めるときは審議会に諮って,部会が設置される場合もあるとされている.
初会合にあたって,委員から,この審議会の位置付けの説明を求める声があり,貝塚会長は,分科会ごとに出された意見の調整や,社会保障を横断的に眺めた視点から議論をお願いしたいと述べた.
この審議会は,二十八名の委員から構成されており,日医からは糸氏英吉副会長が委員として出席している.