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第1051号(平成17年6月20日) |
勤務医委員会・女性会員懇談会合同委員会
共通の課題の解決に向けて
勤務医委員会と女性会員懇談会の初の合同委員会が,六月三日,日医会館で開かれ,寺岡暉副会長,野中博・三上裕司・伯井俊明各常任理事が出席した.勤務医と女性医師が抱える問題は重複する点が多いことから,今回,両委員会を合同で開催する運びとなった.
各役員,池田俊彦勤務医委員会委員長のあいさつの後,保坂シゲリ女性会員懇談会委員長が,七月に開催予定の「男女共同参画フォーラム」についての説明を行い,勤務医委員会各委員に,フォーラムへの積極的な参加を呼び掛けた.
つづいて,女性勤務医をめぐる諸問題についての議論に移った.
女性会員懇談会の各委員は,医師国家試験合格者の三割強を女性が占め,いずれは五割に上ると推測されるなか,出産休暇(産休)・育児休業(育休)取得,および休業後の復帰の困難さが,以前から改善されていないなどの現状を述べ,その対策が急務であると訴えた.また,女性医師の産休・育休期間中は,男性医師にも労働量の負担がかかり,女性医師だけの問題ではないことから,男性医師の根本的な意識改革を求め,同じ医師として,男女ともに考えることが重要であるとした.
勤務医委員会の各委員は,勤務医の過重労働問題は産休・育休の取得困難につながっており,離職した医師の再就職が,これらの解決の鍵であるとし,概ね女性会員懇談会の主張に同意した.加えて,昨今の若い男性医師は家庭を優先させる傾向にあることから,男女とも仕事に対する考え方が多様化しつつあり,意識改革は徐々に進行しているとの見解を示した.
最後に,伯井常任理事が,「女性医師の増加により,医師会での女性の活躍も増えることになる.今後も合同委員会を設けていきたい」と総括した.
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