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第1081号(平成18年9月20日) |
9月5日
新たな健診・保健指導には医師会の役割が重要
内田健夫常任理事は,平成二十年度から医療保険者に義務付けられる健診・保健指導について,日医の見解を示した.
新たな健診・保健指導に関して,「今回の改正は,基本的には,厚生労働省・保険者の利便性や効率化が優先されている.国民の利益を第一に考えるためには,医師会が中心となって地域におけるシステム構築にかかわっていきたい」と,医師会の役割の重要性を指摘した.
また,同常任理事は,八月三十一日に開催した,都道府県医師会健診・保健指導担当理事連絡協議会において指摘された問題について,説明を行った.
保健指導と健康スポーツ医の関係については,「ポピュレーションアプローチや指導者研修などとのかかわりが重要であるが,日医認定健康スポーツ医の資格を持っていなくても,医師は新しい保健指導にかかわることができる」とした.また,「有病者,有所見者に対しては,これまで通り,かかりつけ医が医療現場での指導者として積極的にかかわって欲しい」とし,健診・保健指導の精度管理も含め,かかりつけ医をはじめとした医療機関の役割を改めて強調した.
また,健診データとレセプトデータの両方を管理する保険者が,データの突合などにより医療現場へ介入することが懸念される点に関しては,「保険者に関する第三者的な評価機構が必要であり,できるだけ早い時期に機構を立ち上げるように,医師会からも働き掛けを強めていきたい」とした.
労働安全衛生法の健診との整合性については,健診項目等について,今後調整していく必要があるとし,「労働安全衛生法上の事業者責任と保険者の義務の突き合わせも必要」と指摘した.
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