日医ニュース
日医ニュース目次 第1081号(平成18年9月20日)

第1回世界医師会アジア―大洋州地域会議 記者会見
「世界医師会総会につながる,有意義な意見を交換」

第1回世界医師会アジア―大洋州地域会議 記者会見/「世界医師会総会につながる,有意義な意見を交換」(写真) 唐澤人日医会長,岩砂和雄日医副会長,石井正三日医常任理事,中川俊男日医常任理事,コブルCPW議長,レトラッペWMA会長,ブレイシャーWMA理事会議長,クロイバーWMA事務総長は,九月十一日,第一回WMAアジア─大洋州地域会議を終え,都内で記者会見を行った.
 石井常任理事の司会で進行し,国際担当の岩砂副会長は「テロや経済的な格差の問題についても意見を交換したが,本来,医療の世界では,国境もなければ,貧富の差も関係がない.今回の会議では,地震,津波などの災害,SARSなどの感染症の問題について有意義な意見交換ができたと思う」と概括した.
 次に,それぞれの出席者から,本会議に対する意見と感想が述べられた.
 コブルCPW議長は,「災害医療に関して,重要な発言をしてもらった.また,尾身茂WHO西太平洋事務局長からはインフルエンザに関して有益な発言があった.WHOがどのように対応するかを聞くことができたので,世界に伝えていきたい」と話した.
 レトラッペWMA会長は,「われわれ医師の仕事には国境がなく,適切に協力していくことが大事だ.われわれの努力が無駄に使われることがないようにしたい」と各国の協力関係を重視する発言を行った.
 ブレイシャーWMA理事会議長は,「WMAには八百万人の医師が加盟しているが,グローバリゼーションの影響が,ヘルスケアの世界にも影響を与えている.今日,ある地域で直面している課題が,明日には別の地域の課題になることもある.この会議の成果を南アフリカで開催される世界医師会年次総会へとつなげていきたい」,クロイバーWMA事務総長は「自然災害やインフルエンザへの準備と対応について協議することができた.また,医師の独立性についても意見を交換し,われわれの職業には自主規制が必要であることが確認できた」と感想を述べた.
 唐澤会長は,「すばらしい内容の会議だった.出席者が共有する地域の問題が全世界の課題として,WHOでも取り上げられるだろう」と語った.

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