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第1151号(平成21年8月20日) |

静岡県医師会長 鈴木 勝彦

昨年,日医が実施した「医師確保のための実態調査」によれば,約八九%の都道府県で病院勤務医が不足している.
医師不足の要因としては,医療の構造的変化により医師の必要数が増加したこと,女性医師の出産・育児等による離職,新医師臨床研修制度を契機として大学からの医師派遣が困難となったこと等が挙げられる.
静岡県においても,地域基幹病院の医師が不足し,一部診療科の閉鎖が顕在化している.
静岡県医療対策協議会では,地域間・診療科間の医師偏在の緩和,病院勤務医の負担軽減・定着支援,県内医師の絶対数増加等「静岡県の医療の確保のための提言」をまとめた.
何よりも大切なことは,開業医も勤務医も医療の原点に立ち,使命感を持って責務を果たすことであり,お互いの立場を考慮し合い連携することである.
日本の医療を守るために,医師は団結しなくてはならない.
私は昨年度から,静岡県下の全郡市医師会を訪問しているが,今年度は特に,大学病院をはじめ多くの病院を訪問し,病院勤務医に対して医師会活動への理解を求め,共に地域医療を守ることを訴えていく所存である.結果として,医師会の組織率アップにつながることを期待する.
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