日医ニュース
日医ニュース目次 第1172号(平成22年7月5日)

勤務医の健康支援に関するプロジェクト委員会が初会合
会長諮問は「勤務医の健康支援策の推進」

勤務医の健康支援に関するプロジェクト委員会が初会合/会長諮問は「勤務医の健康支援策の推進」(写真) 第一回勤務医の健康支援に関するプロジェクト委員会が六月十六日,日医会館で開催された.
 本委員会は,勤務医の心身の健康を幅広くサポートする対策を検討することを目的として,平成二十年度に設置されたもので,これまでに勤務医のストレスや健康状態を把握するため,「勤務医の健康の現状と支援のあり方に関するアンケート調査」を実施したほか,その調査結果を基に「勤務医の健康を守る病院七カ条」「医師が元気に働くための七カ条」の作成,E-mail相談・電話相談の実施などの活動を行ってきた.
 今年度の委員会は,これらの活動を踏まえて,「勤務医の健康支援策の推進」について検討を行うことを目的として設置されたものである.
 委員会は,担当の今村聡常任理事の司会で開会.冒頭あいさつした原中勝征会長は,「本委員会には,勤務医の過重労働や精神的なトラブルの問題などへの対応策を議論してもらうだけでなく,リーフレットの作成やワークショップの開催など,さまざまな活動をしてもらっている」と,これまでの活動への感謝の意を示したうえで,「今後も,医師が医師らしい気持ちで患者へのサポート活動が続けられるよう,引き続きご議論をお願いしたい」と述べた.
 つづいて,原中会長が,前年度に引き続き,委員長に保坂隆東海大学医学部教授を指名し,諮問「勤務医の健康支援策の推進」を手交した.
 当日は,主に今年度の委員会の進め方について,保坂委員長が作成した資料を基に議論が行われた.そのなかでは,本年三月に病院産業医を対象として実施した「医師の職場環境改善ワークショップ研修会」を年度内に開催する方針を決定.開催場所や回数等については,ニーズ等を踏まえて検討していくことになった.また,今後のワークショップ研修会の課題としては,「対象範囲の拡大」「講師の養成」などが挙げられた.
 そのほか,「勤務医の健康支援の普及啓発の方法として,委員会独自のホームページを立ち上げるべき」との意見や「医療機関における勤務医の健康支援の成功例や,医師がどのようなことにやりがいを感じているのかを把握する必要がある」との考えも示された.
 今村(聡)常任理事からは,「一勤務医当たりの連続拘束時間の上限や仮眠の取り方等について,日医として提言することが出来ないか」との提案があり,ガイドラインの作成等も含め,引き続き議論していくことになった.
 今後は,年度内に三回の委員会を開催し,報告書をまとめる予定となっている.
 なお,委員会の委員名簿は別記事を参照されたい.

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