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第1259号(平成26年2月20日) |

「お疲れ様」と「ご苦労様」

「お疲れ様」と「ご苦労様」,どちらも日常生活の中でよく聞く言葉です.先生はこの使い分けについて自信を持って答えられますか?
どちらも相手をねぎらう言葉ですが,現代では「ご苦労様」は,「目上から目下に使う言葉」と言われ,一方,「お疲れ様です」は「目下から目上に使う言葉」と考えられています.
本来は,「ご苦労様です.」も目下から目上に対しても使われていたとされており,この用法が残っているのが落語界と言われ,弟子や前座から師匠に対し「ご苦労様です」との表現が今でも使われているそうです.しかし,一般の会社では「ご苦労様です」を目上に対して用いないことがマナーとして確立しているようですので,院内でも多少注意が必要と思われます.
「お疲れ様」については,一時期いわゆる「お疲れー」といった芸能人の「ギョーカイ用語」としての認知が広まったことがあり,企業などでは好ましくないとされた時期もあったようです.
厳密に言えば,目下から目上へのねぎらいというものは存在しないから目上に対しては使わないのが正式,という意見もみられます.それにしても,部下,後輩から「お疲れ様です.」と言われて,「疲れちゃいねーよ」とか悪態をつくのは止めておいた方がよさそうです.
「お疲れ様」と「ご苦労様」,いずれにせよ「です.」「でした.」を付けるのが丁寧さを表現する上でのキモのようです.蛇足ながら…….
(タイガーマスタ)
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