指導:聖マリアンナ医科大学整形外科教授
   青木 治人

「土踏まず」が弱ってくる
 2本の足で立つことは4本足に比べて大きな負担があります。人の足にある「土踏まず」は、この負担に耐えるようにアーチ形になっています。靴は地面からの衝撃を吸収して足を保護していますが、合わない靴をはいているとこのアーチが崩れることが多く、足の痛みをひき起こす大きな原因になってしまいます。
 合わない靴によって足に痛みが起こる主な病気には下表のようなものがあります。

自分に合った靴を選ぶポイント
 足の痛みを予防するためには、まず自分の足に合ったよい靴を選ぶ必要があります(下図)。
   このような靴に変えても症状が軽くならない時は、歩き方や他の病気のせいかもしれません。ぜひ整形外科医に相談してみてください。



 

合わない靴によって足に痛みが起こる主な病気
病名 主な症状 主な原因
外反母趾 母趾の付け根内側が赤く腫れて外
側に曲がってくる
靴の先端による圧迫。特にハイヒ
ールに多い
ハンマー趾 足趾がハンマーのような形に固ま
り、痛みがあり、たこができる
先端が狭い靴による圧迫
扁平足 足の甲、内くるぶし周辺、アキレ
ス腱などの痛み
靴の底の形が土踏まず(足のアー
チ)に合わない
アキレス腱周囲滑液包炎 アキレス腱に沿った部分が腫れて
痛む
靴がきつく、靴の後縁がすれる
アキレス腱周囲炎 靴のかかとが擦り減り、内側か外
側に傾き、アキレス腱に負担
足底腱膜炎 足の裏のかかとに近い部分が刺す
ように痛む
靴による圧迫と長時間の立ち仕事
など
陥入爪 爪が下方に弯曲して、まわりに炎
症が起こる
先端が狭い靴による圧迫

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