指導:国立小児病院整形外科医長
   坂巻 豊教

こんな場合は医師に診てもらいましょう
 大けがは一刻も早く病院へ行くのが当然ですが、子どもでは小さなけががよくみられます。こんなとき、どうすればよいのでしょうか?
 医師に診せてほしいのは、突き指、捻挫、やけど、土や泥で汚れた傷、動物に咬まれた咬傷などです。これらはたとえ見た目には軽傷のようでも、最初の正しい診断、治療が大切です。汚れた傷の場合は、あとで化膿すると機能障害が大きくなるので注意が必要です。

後遺症を残さないために
 子どもは成長期にあるため、けがの治りが早く、骨折の場合も大人よりずっと早く骨がつきます。しかし骨にヒビが入ってもほとんど腫れない子どももおり、つい放置して後遺症の原因になることがあります。また、骨が成長するための軟骨帯である骨端線をいためると、あとで成長障害や関節変形を起こす場合があります。特に肘周辺のような関節周囲の骨折の診断はむずかしいので、早めに医師の診察を受ける必要があります。

けがの予防として「遊び」や「運動」を
 子どもは転んだりすりむいたりしながら、大きなけがを避ける敏捷性を身につけていきます。その意味で、子どもには屋外の遊びや運動が必要なのです。しかし、過度のスポーツトレーニングは成長段階にある子どもにとって有害となる場合がありますから、十分に気をつけたいものです。

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