白クマ
日医白クマ通信 No.1004
2008年9月11日(木)


定例記者会見
「医師の職業倫理指針[改訂版]」を刊行
―羽生田俊常任理事

羽生田俊常任理事


 羽生田俊常任理事は、9月10日の定例記者会見で、『医師の職業倫理指針[改訂版]―平成20年6月―』を刊行したことを報告した。

 今回の[改訂版]は、本会の平成18・19年度「会員の倫理・資質向上委員会(委員長:森岡恭彦日赤医療センター名誉院長・日医参与)」での検討結果を踏まえたものであり、平成16年2月の『医師の職業倫理指針』の改訂版である。

 『医師の職業倫理指針[改訂版]』は、「第1章 医師の責務」「第2章 終末期医療」「第3章 生殖医療」「第4章 人を対象とする研究と先端医療」からなっており、平成16年の「指針」と比べて、個人情報保護法の施行に関する事項、異状死の届出、医療事故の報告等について大きな見直しを行った。また、重要な問題である終末期医療を第2章として独立させ、第3章では、最新の知見と解説を盛り込むとともに、新たな項目として着床前診断を追加。第4章では、所要の見直しを行うとともに、「臨床研究に係る利益相反」が新たな項目として追加されている。

 同常任理事は、本指針について、医学・医療の急速な進歩や、社会状況の変化に応じて改訂作業を行ったと説明。また、本指針が6月10日開催の第4回理事会において、日医における会員の倫理規範の1つとして承認されたことを公表した。

 そのうえで、地域医療の崩壊が叫ばれている昨今、国民の信頼に応えられる医師の質の向上という観点からも、日医会員あるいは会員外の一般の医師に、どのように広く浸透させるかが今後の課題であるとし、今期の「会員の倫理・資質向上委員会」では、倫理教育の確立に向けて、諸外国での例を交えながら検討していくとした。

 なお、本冊子は、『日医雑誌』9月号とともに日医全会員に配布したほか、医学部卒業生等にも配布する。また、日医ホームページにも掲載されているので、日医会員以外の医師や一般の方も閲覧が出来る。

◆問い合わせ先:日本医師会企画課 TEL:03−3946−2121(代)

◇医師の職業倫理指針[改訂版]◇

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