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定例記者会見 平成20年度医師会立助産師・看護師・准看護師学校養成所 入学・卒業状況調査結果を公表 ―羽生田常任理事 |
本調査は、今年4月に、各助産師・看護師・准看護師学校養成所における入学・卒業状況の実態を把握することを目的に実施したもので、今年度は、従来の集計に加えて、平成17年度からの経年変化の分析も行った。 学校数の推移では、看護師3年課程は毎年増えているが、看護師2年課程は、准看護師課程の減少と3年課程への移行に伴い減少傾向にあった。 各課程の概要は以下のとおり。 (1)准看護師課程:入学状況の推移を見ると、定員が17年度の1万2千人から20年度は1万1千人に減少、応募者も減少はしているが、毎年約1万人の准看護師が養成されている。また、入学者の最終学歴の割合の推移では、高校新卒者が年々減少し20年度は26.1%、一方、高校既卒者は52.1%、短大卒・大卒者が合わせて15%、さらに、中卒者の割合も6.7%とそれぞれ増加傾向にある。 これに関連して、同常任理事は、看護職を目指す社会人が増えていることに触れ、「一旦社会に出てから看護職を志す道としての准看護師課程の役割は大きく、これからの高齢社会において大きな力になるだろう」との考えを示した。 (2)看護師2年課程:定員充足率では、准看護師課程とともに95%前後にとどまった。理由として、通信制への進学などを挙げた。 (3)看護師3年課程:入学率が80%を下回るが、これは、大学・短大の併願者が多いためと推測される。また、最終学歴の割合では、高校新卒者が減ってはいるが依然6割を占め、一方で高校既卒者の割合が毎年増加している。 (4)助産師課程:地域の産科医療崩壊の危機を背景に、今年度新たに3校の医師会立助産師学校養成所が開設された。 最後に同常任理事は、今年度より調査した卒業状況について、平成19年度の卒業率が看護師2年課程は約90%、准看護師、看護師3年課程は80%前半にとどまり、卒業延期者も約2〜7%見られたことから、8〜15%程度の退学者がいるものと推測されると説明。「地域の看護職の確保のため、いかに卒業延期者、退学者を少なくするかが今後の課題である」と述べた。 ◆問い合わせ先:日本医師会地域医療第一課 TEL:03-3946-2121(代) ◇定例記者会見資料はこちらから
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