白クマ
日医白クマ通信 No.1035
2008年11月4日(火)


第2回医師の団結を目指す委員会
「勤務医と開業医の団結に向けた具体的な方策について議論」

第2回医師の団結を目指す委員会


 第2回医師の団結を目指す委員会が、10月30日、日医会館で開催された。

 本委員会は、医師会組織において、勤務医、女性医師の意見が反映される体制作りや、医学部生、研修医との有機的関係の構築に向け検討する1年間のプロジェクト委員会として、8月に発足したもの。

 当日の議事は、(1)勤務医の健康支援に関するプロジェクト委員会、(2)医師の団結に向けた具体的方策―についてであり、勤務医や大学病院の医師などの委員が見解を述べ、意見交換を行った。

 冒頭、宝住与一副会長のあいさつに続き、内田健夫常任理事が、前回、公開開催の提案があったことから、議事録をホームページで公開する対応としたことを報告。「国民医療を守る視点から、さまざまな立場を代表する先生に集まっていただき、意見を交わすことは重要な意義があり、日医がどういう役割を果たしていくべきかについても、方向性を示してほしい」と忌憚のない意見を要請した。

 (1)では、今村聡常任理事が、8月に設置された「勤務医の健康支援に関するプロジェクト委員会」について、過重労働を強いられている勤務医の心身の健康支援に向け、諸外国の事例収集や、実態把握のためのアンケート調査の準備など、取り組みを進めていることを報告した。

 (2)では、委員から「厚労省が政策案を出すたびに反論するというのでは、日医のビジョンが見えない」「10〜20年後どうしたいかという将来像が明確でないと、医師が集まらない」などの発言があり、今村常任理事が、『グランドデザイン2007』を作成するなど、日医から医療政策を発信する素地が出来てきたことを説明し、医療界が協力し、今後も厚生労働省に先んじて政策提言していく重要性を強調した。

 勤務医や大学病院の委員からは、待遇の低さや過酷な労働環境により、ますます医師不足に拍車がかかっている現場の窮状を訴える発言が相次ぎ、医療崩壊の引き金になった新医師臨床研修制度について、国に見直しを強く求めてほしいとの要請があった。また、「国公立大学病院の運営費交付金のマイナスシーリングを撤廃してほしい」「医学部入学定員の増加の前提として、財源確保を求めていくべきだ」などの意見があったほか、救急医療への開業医の協力や、医局の代替機能について積極的に議論し、勤務医や国民の支持を得ていくべきだとの提案も出された。

◆問い合わせ先:日本医師会庶務課 TEL:03-3946-2121(代)


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