白クマ
日医白クマ通信 No.1075
2008年12月24日(水)


第3回医師の団結を目指す委員会
「団結に向け、識者からのヒアリングを実施」

医師の団結を目指す委員会


 第3回医師の団結を目指す委員会が、12月18日、日医会館で開催された。

 本委員会は、医師会組織において、勤務医、女性医師の意見が反映される体制作りや、医学部生、研修医との有機的関係の構築に向け検討するプロジェクト委員会である。

 当日は、(1)黒川衛全国医師連盟代表、(2)上昌広東京大学医科学研究所客員准教授、(3)前野一雄読売新聞社編集委員からのヒアリングを実施し、意見交換を行った。

 冒頭、宝住与一副会長があいさつで、「医療供給体制を整えるため、医師が団結しなくてはいけない。忌憚の無い意見を伺い、大同について提言をまとめ、実現を目指したい」と述べ、内田健夫常任理事は「今回は、刺激的で有意義な話を伺がえると思う」と発言し、議事に移った。

 (1)では、2008年6月に発足した全国医師連盟の紹介として、同連盟の理念や活動、特徴、設立の経緯などについて触れた後、臨床医が抱える、訴訟・過労・経営の3大不安などについての発言があった。

 (2)では、研究者の立場から、専門家である医師が、医療のおかれている複雑な現状を、国民や医療系メディアに対してわかりやすく説明する必要性を訴えた。

 (3)では、1992年から同全国紙で連載している医療現場に関する記事の紹介を行い、医師不足などについて意見を述べた。その中で、民意が無い状態では社会が動かないが、民意を正しい社会へ導くためには、専門家による話し合いが必要として、国民の理解に沿った提言を行うことが必要と述べた。

 議論では、石井正三常任理事が、福島県立大野病院事件を教訓に、「医師など皆の声が一つになったときには、大きな力を発揮することを実感した」として、団結の重要性を述べた。識者からも、「あたかも日本の医療が悪いかのような論調もあるが、国際的な視点で、正当に評価するべき」などの意見が述べられた。

 また、「何のために団結するのか」として団結の目標について意見があり、「目的を明確にして、理解を得る努力が必要。賛同できる目的であれば人は集まる」などの意見が寄せられた。このほか「国民の意識を変える運動」「医療に対する理解を深めるための国民の参画」などの意見があった。

◆問い合わせ先:日本医師会庶務課 TEL:03-3946-2121(代)


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