日医白クマ通信 No.11 2004年10月29日(金) |
野中常任理事 介護保険部会を途中で退席 「国は、もっと国民・患者の生命を重視した議論をすべき」 |
第18回社会保障審議会介護保険部会が、10月29日、都内で開催され、介護保険制度における給付と負担のあり方について議論が行われた。
厚生労働省は、介護保険の「被保険者・受給者の範囲の拡大に伴う保険料の見通しについて」説明を行ったが、内容は、財政的面からのみの保険料負担の提案であった。
日医から出席している野中博常任理事は、患者不在の財政の側面からのみの議論が、一方的に進められようとしていることに強く反発した。
野中博常任理事は、厚生労働省の提案に抗議して、「持続可能な介護保険制度の構築には賛成するが、介護保険はビジネスではない。あくまでも介護保険制度は国民が何らかの被害を被った状態を国民の共助による援助するのが目的であり、いわゆる受難者が利用するのである。その受難者に対して大きな負担を強いることは社会保障とはいえない。受難者に大きな負担を強いることは、その方々を見限ることである。国民の生命を預かる日本医師会としてはとうてい理解できない」と述べ、同部会を退席した。
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